真理子先生の女性のミカタ/カンジダ膣外陰炎
2018年5月11日
これから蒸し暑くなる梅雨時期に向け「あそこが痒くて痒くて…」という方が増えるはず。そう、厄介な「カンジダ」がいたずらする季節です。
カビの一種
カンジダは年間を通じて発症しますが、カビの一種なので高温多湿状態で活発になります。症状は皮膚がカサカサと赤くなり、乾燥して切れやすくなります。
膣の中でカンジダが増えると、白くポロポロとしたおりものが出ます。症状が進むと、白いポロポロが黄色や緑色にもなります。

身体が弱っていると
梅雨時期のほか、季節の変わり目や、身体の抵抗力や免疫力が弱まった時も要注意です。
特に今年は春先にインフルエンザが猛威をふるい、風邪も流行しました。病み上がりで身体が弱っていたり、中には治療で使った抗生物質がきっかけになったり。寝不足などが原因になったりもします。
陰部はこじれやすく
カンジダは皮膚病ですので、全身のどこにすみついてもおかしくありません。柔らかい皮膚や粘膜が特に好きで、乳首や乳輪、口周りにも発症しますが、その中でも陰部は最もこじれやすい場所です。眠っている間に無意識に掻いてしまうからでしょうか。
掻くのは禁物
ご自身で気を付けることは、とにかく掻かないこと。掻くと余計に悪くなるばかりですから。それにかゆいからといってシャワーやウォシュレットを直接あてないこと、石鹸でごしごし洗わないことです。
最近は抗真菌剤入りのソープもあります。ドラッグストアで有効な塗り薬や膣錠も売っています。繰り返す方で、なかなか病院に行けない方にお勧めです。


院長 伊藤真理子
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。
プロフィール
● (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。