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《おしえて!編集長》 今季の灯油価格は?

2017年10月27日
 朝晩の冷え込みから冬の訪れを感じる今日このごろ。この時期になると気になるのが暖房用の灯油の価格ですよね。今シーズンはどうなるのかしら?
《おしえて!編集長》 今季の灯油価格は?

確か、灯油は昨年の今ごろは安かった記憶が…。

 昨年は12年ぶりの安値 

 「そうだったよね。山形市周辺で灯油配達価格の目安になるのは、山形市農協系の石油販売会社『ジャオ』と、山形市消費者連合会との間で決まる価格。その価格が10月1日から翌年の3月31日まで適用される仕組みだったよね」
 「昨年のスタート時の価格はホームタンク用が1リットル当たり59円、ポリタンク用が同60円で、一昨年に比べともに14円安く、水準としては12年ぶりの安値だった」

そうでした、そうでした。

《おしえて!編集長》 今季の灯油価格は?

 原因は原油安 

 「なぜ安かったかというと、灯油の〝原料〟になる原油の価格が下がっていたからなんだ。昨年前半までは中東やロシアといった産油国がどんどん原油を増産していて、世界中で原油が過剰になってた」
 「過剰になると価格が下がるっていうのが経済の原則。だから2011~14年は1バレル(約159リットル)100ドル前後だった原油価格は昨年1月には27ドル台にまで落ち込んじゃったわけ。それで灯油も安かったんだよ」

なるほど。

《おしえて!編集長》 今季の灯油価格は?

 その後はジリ高に 

 「だけど、ちょうど1年前から潮目が変わってきてる。原油価格の落ち込みに焦った産油国が『このままじゃマズいから、みんなで生産を減らそうぜ』ってことで意見が一致したんだな。この〝協調減産〟をきっかけに原油価格は上昇に転じ、現在は50ドル台まで水準を切り上げてる」
 「昨年のスタート時の灯油配達価格は確かに12年ぶりの安値だったけど、その後に原油価格が上昇していった結果、最終的にホームタンク用は79円、ポリタンク用は80円と20円上がってシーズンを終えた経緯がある」

そうだったんですね。

 原油高と円安が影響? 

「日本は原油のほぼ全量を輸入に頼っているから、為替相場の影響も受けるんだ。原油が上がっても円高だと輸入価格は相殺されるけど、最近は円安傾向が定着してる。原油高と円安のダブルパンチで輸入価格は上昇していて、灯油を生産する石油会社のコストは圧迫されているらしい」

で、今年の価格はどうなんですか?

 昨年の16円高 

 「おっと、肝心のテーマはそこだったよね。今年のスタート時の価格はホームタンク用が75円、ポリタンク用が76円。昨年のスタート時に比べれば16円高いけど、一昨年のスタート時に比べれば2円高、昨シーズン終了時と比べると4円安ということになる」
 「この価格はジャオと市消費者連合会との間で9月20日に決まった。でもその後も原油価格はジリジリ上がったもんだから、10月19日に2回目の交渉が行われ、そこでホームタンク用は78円、ポリタンク用は79円と3円の値上げが決まった。この価格は11月1日から適用されることになるらしい」

それって客観的に安いんですか?高いんですか? 

 原油高は続きそう 

 「いつと比較するかだよなあ(苦笑)。さっきも言ったけど、原油100ドル時の灯油価格と、27ドル時や50ドル時の灯油価格は違うわけだし…。俺が30年前に新聞社でいっとき石油業界を担当させられてた時は、原油価格が10ドルなんてこともあったもん」

本格的な需要期に入る今後の見通しはどうなんですか?

 「為替はともかく、やっぱり原油価格の推移によるよね。その原油価格だけど、少なくとも下げに転じる可能性は少ないんだって。産油国の協調減産の期限はいちおう来年3月末までだけど、それ以降も続けるという観測が広がってる」

 今年は高値推移? 

「身の回りでそんな実感はないけど、日本を含め世界経済は好調らしい。ということは原油の需要は底堅いということになる。供給が絞られれば需給は均衡し、価格は堅調に推移しそうだ」
 「つまりは灯油は今後、値上がりすることはあっても、値下がりする可能性は少ないってこと。こんなこと言うと、買いだめをあおっちゃうかな(苦笑)」

《おしえて!編集長》 今季の灯油価格は?