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ホテル八乙女 女将 石川 美華さん

2017年3月24日
石川 美華(いしかわ・みか) 1966年(昭和41年)北海道稚内市生まれ。旧姓・菅原。地元高校を卒業後、父親の死去に伴い母親の実家である鶴岡市に移り住み、19歳で庄内交通のバスガイドに。5年間の勤務を経て、28歳でホテル八乙女などを手がける石庄建設(鶴岡市)のオーナー家に嫁入りして女将業へ。同年から茶道の道にも入り、2004年に裏千家から「宗華」の茶名許状を取得。49歳。
ホテル八乙女 女将 石川 美華さん

茶道の心でおもてなし 
  お客様の笑顔で幸せに

――由良温泉に乙姫さまのような女将さんがいらっしゃると聞いて…。

魅力いっぱいの由良

 「そんな、そんな。でも確かに当旅館のモットーは〝目指すは竜宮城〟なんですよ(笑)」
――初めて伺(うかが)いましたが、本当に目の前が海!
 「由良海岸は平成8年に『日本の渚100選』、10年に『日本の水浴場55選』に選ばれていますし、漁港も近いので新鮮な海の幸の宝庫。海の釣り堀や、由良のシンボル・白山島の散策など遊びどころも満載です」
――伝説があるとか。
 「政争で京から逃れた蜂子皇子(はちこのおうじ)が由良海岸に流れ着き、岩の上にいた8人の乙女が笛の音で皇子を海岸に導き入れたとか。皇子はその後、羽黒山に赴(おもむ)いて出羽三山を開いたと伝えられてます」
――あ、それで旅館名が八乙女なんだ。
 「だからホントは旅館にも乙女が8人いなきゃダメなんですけどね、アハハ」
――どの業界も若い人を集めるのは大変な時代ですもんね。

若い人は誉めて育てる

 「特に旅館業は普通の人がお休みの時が書き入れ時ですから…。それでも目標を持って頑張ってくれている子も。若い人を育てるには、いいところを見つけて誉めてあげることに尽きますね。これまでの経験から、誉めると人は育つということを実感してます」
――女将さん業はどんな感じで?
 「バスガイドをやってましたから、最初からさほど違和感はなかったですね。ただお客様に北海道出身と告げると『なんだ、地元じゃないのか』と言わたことが多かったので、人一倍、地元の人間になりきろうと努力はしましたね」

茶の心でおもてなし

 「心がけていることは、通り一遍のサービスではなく、そのお客様が求めるサービスを提供することでしょうか。お客様の顔が一瞬ほころんだ時に『やってて良かった』と感じます」
――お茶の達人だと。
 「お客様には点前(てまえ)をし、手づくりの流し物とお薄(うす)をお出しします。座右の銘は『茶はさびて心はあつくもてなせよ道具はいつも有合(ありあい)にせよ』。道具にこだわるのではなく、心からお客様をおもてなしするようにとの利休居士の教えです」
――旅館で何やら工事してるみたいですけど。

4月にリニューアル

 「1階にシーサイドホールを増築中で、白山島のライトアップや岩に映るプロジェクションマッピングを見ながら夜のお食事を楽しんでいただこうと。土日祝日には『休日食堂』も始めます」
――工事後に伺った方がよかったかな(苦笑)