徹底して山形に密着したフリーペーパー

《教えて!編集長》 県産米の最新事情って?

2016年10月14日
 新米の季節がやってきました!お米屋さんの店頭で〝新米入荷しました〟の張り紙を見かけると何だが心がウキウキ、つやつやと輝くおいしい新米をいただくと「日本人に生まれてホントによかった」なんて思っちゃいますよね。聞くところによれば、今年は県内でもいろいろお米の話題が多いんですって。教えて編集長!
《教えて!編集長》 県産米の最新事情って?

新米の季節ですね。

県農業生産額1位

 「田んぼが黄金色に染まってるね。稲穂が重そうにこうべを垂れていて、刈り入れは今が真っ盛り。農家の人たちは大わらわなんだろう」
 「山形の農産物っていうと、内陸部の人はサクランボをイメージしがちだけど、県全体でみると圧倒的にコメのウエートが高いんだよ。2014年の農業産出額の1位はコメの668億円で全体の31・4%を占める。2位がサクランボで332億円、15・6%だ」

山形のおコメ、私はおいしいと思うんですけど、全国的な評価ってどうなんですか?

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はえぬき、22年連続特A

 「高いです。県産米の6割を占める『はえぬき』の場合、日本穀物検定協会が毎年実施している食味ランキングで22年連続で最高位の『特A』を獲得しているんだ。特A22年連続という記録は、新潟県魚沼産『コシヒカリ』の27年連続に次いで歴代2位なんだよ」
 「ただ、はえぬきはおいしいのに不遇をかこってる面があるんだよなあ。ネーミングが悪かったからとか、産地を県内に限定したため知名度が上がらなかったからとか幾つか理由が挙げられてるんだけど、コンビニのおにぎりなど業務用に使われるケースが多く、価格も魚沼産コシに比べ不当に安いよね」

ひどい話ですよね。

《教えて!編集長》 県産米の最新事情って?

つや姫ブランド確立

 「はえぬきの苦い経験をいかそうと、県や農協、生産者がオール山形体制で満を持して10年に投入したのが『つや姫』だ。有機栽培や減農薬に栽培方法を限定する、販路を絞り込むといった徹底したブランド化戦略を推し進めている」
 「食味はデビュー以来6年連続で特Aと文句なし。それ以上にブランド化戦略が奏功して、今では全国的につや姫といえばおいしいおコメの代名詞みたいに言われるようになった。価格も魚沼産コシとほぼ同レベルだしね」

すご~い。

他県も研究

 「コメのブランド化を目指す他県からもつや姫は成功例と評価されてる。今年は『新之助』(新潟)、『銀河のしずく』(岩手)など30以上の新銘柄が登場するらしいんだけど、どの産地もつや姫のブランド化戦略を徹底的に研究してるんだってさ」

《教えて!編集長》 県産米の最新事情って?
山形でも次なるブランド米を用意しているとか。

出番待つ「山形112号」

 「2年後のデビューを目指しているのが『山形112号』。『はえぬき』と『ひとめぼれ』の2つの系統をかけ合せた品種で、粒が大きく、粘りが強いのが特徴なんだって。この山形112号をはえぬき、つや姫に続く県のブランド米として売り込む計画だ」
 「売り出すのに『山形112号』じゃ芸がないから名称を募集したところ、全国から1万6000点の応募があったとか。この中から7点に絞り、県民投票にかけて2月に正式決定するらしい」

2年前と環境に違い

 「ただ、山形112号のプロジェクトが始動した2年前と今とでは、県産米を取り巻く環境が様変わりしてるんだよなあ。これは全国的な流れでもあるんだけど」

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どう変わってるんですか?

 「2年前を思い出してごらんよ。日本中でコメ余りが最悪で、米価はどん底。人気のつや姫はそれでも比較的高値を維持してたんだけど、はえぬきは60キロ8500円と過去最低の水準まで落ち込んだ。これにみんなが危機感を強め、新しいブランドを出さなきゃというわけでプロジェクトがスタートしたわけだ」

ふ~ん。

コメ余りが解消へ

「ところがコメ余りを解消しようと、2年前から国が音頭をとって主食用米から飼料用米なんかへの転作を奨励した結果、逆にコメが不足気味になっているのが現状。特に、おいしいけど理不尽なほど安く、2年前に最安値まで落ち込んだはえぬきは見直し人気が高まり、アイドルグループ「V6」の長野博を起用したCM効果も手伝って品薄状態なんだ」

大人気のはえぬき

 「価格も昨年は1万円、今年は1万1000円と2年続けて上昇してる。ピンチだったはえぬきが息を吹き返してきたわけで、まあ、関係者にとっては嬉しい誤算といったところだろう」

はえぬきが人気なのは嬉しいですけど、値段が上がっちゃうのは…。

 「それほど心配する必要はないと思うよ。さっきの価格は農協が生産者に支払う価格。デフレが続いているから消費者が実際に買う値段はこれまでとさほど変わらないんじゃないかな」


《教えて!編集長》 県産米の最新事情って?

ご存知ですか?山形95号

 日本でもっともおいしいおコメという評価か定着してきたつや姫ですが、そのつや姫の“ライバル”が県内に存在するのをご存知ですか?――。
 そのおコメは「山形95号」。つや姫とほぼ同時期に誕生した品種で、おいしさは折り紙つき。まかり間違っていればこっちが新ブランド米として売り出された可能性もあったわけ。
 本格デビューしたのは昨年からですが、売り手が独自に名称をつけているのがユニークなところ。「雪きらり」「村山日和」「夢まどか」など様々ですが、JA全農山形では「ひだまり」の名称で販売しています。


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お米の美味しい炊き方講座

(1)米を洗う
 水をはった炊飯釜かボウルに米を入れ、2、3回かきまぜてサッと水を捨てましょう。これを2、3回繰り返せばOK。米はゴシゴシと研(と)がないのがポイント。
(2)吸水
 夏は30分、冬は1~2時間程度、米を水に浸(ひた)して芯の部分までしっかり水を浸透させます。これがふっくら炊き上げるコツ!ただし、長い吸水は禁物です。
(3)炊飯
 浸していた水は捨て、新しい水を炊飯器の目盛りに合わせて入れて炊き上げます。新米は水分量が多いので水は若干少なめに。また無洗米の場合は少し多めに調整しましょう。
(4)ほぐし
 炊飯器がピーッと鳴ったら蓋を開け、蓋や釜の周りについた水滴をふきとりましょう。その後、しゃもじで釜の底から返すように(空気を入れるように)混ぜて、余計な水分をとばします。