《おしえて!編集長》 増えるコインランドリー

最近、コインランドリーが増えてませんか?
山形市周辺、3年で急増
「おっ、よく気がついたね。厚生労働省の調べだと全国のコインランドリー店数は毎年コンスタントに増加していて、直近2013年は約1万7000店と10年前に比べ約3割増えてるんだ」
「増加傾向にあるのは山形市周辺も同じなんだけど、増え方がちょっと違うみたいだな。村山保健所の調べによれば、13年までの過去10年は50~55店で推移していたのが、14年に58店、15年に63店、そして今年9月時点で65店と、ここ2~3年で急速に増えているのが分かる」

そんなに増えてる理由って?
ファミリー層に支持
「コインランドリーは1930年代にイギリスで開発され、50年代にアメリカで流行し、70年代に日本に上陸した。70年代といえば俺の学生時代だけど、当時は都会の銭湯なんかの近くにひっそりとあって、利用するのはもっぱら苦学生や単身赴任のサラリーマン。まあ、暗いイメージだったわな(苦笑)」
「それが90年ごろから清潔で明るいイメージの店舗が郊外にポツポツとでき始めた。で、利用者はといえば、昔のような冴えない独身男じゃなく、20代から40代の女性が中心。ファミリー層に支持を広げてることが昨今のコインランドリーの増加につながっているようだ」
ファミリー層?一家に1台は洗濯機がある時代なのに?
時間と乾燥が悩み
「働く女性が増えてるってことさ。家の洗濯機だと容量が限られてるから、洗濯物が多いと何回にも分けてやらなきゃだから時間をとられる。それに乾燥に頭を悩ませてる人が多いようだね」
「乾燥機の普及も進んでるけど、電気代がかさむらしいし、十分に乾かないっていう不満もあるみたい。共働きで家を空けることが多い家庭だと外に干しづらいし、美観を損ねるからとベランダに大きな洗濯物を干せないマンションもあるだろ。それに花粉症で外に干せないって人もいる」
かといって部屋干しは時間がかかるし、部屋のカビが発生する原因になるっていいますしね。

布団や毛布まで
「その点、たまった洗濯物をコインランドリーに持ち込めば、1時間程度で洗濯から乾燥までを一気に仕上げてくれるから時間の短縮になる。家庭の洗濯機では洗えない布団や毛布を持ち込む人も多いんだってさ」
コインランドリーって誰がやってるんですか?
LPガス会社、個人も
「コインランドリーの洗濯機や乾燥機の動力源はLPガスなんだ。だからLPガスの供給会社が独自ブランドで運営したり、大手ブランドのフランチャイジーになって展開するケースが多いみたいだね。脱サラして一攫千金を狙って始める人もいるんだってさ」
これからどうなるんでしょうか。
今後も増加?
「アメリカに比べると人口当たりの店舗数はまだ半分で、まだまだ伸びるというのが業界の予想だ。ターゲットの女性客を狙って、これまで以上におしゃれで明るいイメージの店舗が増えていくんだろうな」