徹底して山形に密着したフリーペーパー

ケーキハウス チュチュ(山形市)代表 飯野 憲一 さん

2016年8月26日
飯野 憲一(いいの・けんいち)1947年(昭和22年)山形市生まれ。山形工業高卒業後、東京の大手ゼネコンに就職するも2年後にUターンし実家の製材会社へ。27歳で再び上京、東京の洋菓子業界で8年間修業を積み、帰郷後の85年に山形市高堂に洋菓子店「チュチュ」開業。一時は市内5店舗を構えたが、現在は本店に集約し、季節の果実や米粉を使った洋菓子で人気を集めている。69歳。
ケーキハウス チュチュ(山形市)代表 飯野 憲一 さん

人任せにできず手づくりで
   結局は職人肌なんでしょうね

――チュチュさんの洋菓子、うちの女性スタッフにもファンが多いんですよ。
 「有難うございます」

年中無休が信条

――売れ筋って?
 「昔からの看板商品は『バトンシュー』と『チュチュケーキ』です。それと季節のフルーツを使った各種洋菓子も人気がありますね」
――お店はいつもお客さんで一杯で、しかも年中無休だと伺(うかが)いました。
 「うちはお正月も、お盆も、1年365日やるのがモットー。私自身、体が丈夫で他に趣味がないこともありますが、30年前にこの仕事を始めてから1日も休んだことがないんですよ(笑)」
 「理由ですか?店はお客様のためにあるというのが私の信念。せっかく来ていただいたお客様に『今日は休みです』なんて失礼だと思う。私はイヤですね」
――業態は違いますけど、ボクもまったく同感です。
 「その分、従業員には無理を聞いてもらってる面はあるでしょうけど」
――ひところ多店舗化もされたとか。

一時は多店舗化も

 「転機になったのは東日本大震災。しばらくは原材料の調達が難しくなり、テナント先にもご迷惑をかけてしまいました。そうこうするうち本店の方も満足な商品が提供できなくなって」
 「結局、原点に戻って本店を守り、本店のお客様を大切にすることが1番なんじゃないかと」
――新規出店はもう考えないと。
 「う~ん、今は考えてないですねえ。ただ店内のカフェコーナーを充実させて、ヨーロッパ風のおしゃれな空間にしたいという構想はありますけどね」

職人にこだわり

 「県内の同業他社さんで多店舗化に成功しているところもありますが、いろんな意味で私にはできなかったってことかなあ。私は蟻(あり)さんのようにコツコツ休まず手づくりのお菓子をつくり、お客様の笑顔をみるのが楽しい。結局は職人肌なんでしょうね」
――業態は違いますけど、ボクも似たようなところがありまして…。
 「だけど、後を継いでくれる息子には私が出来なかったことをして欲しい。だから職人としての腕はあえて磨かなくてもいいと言ってます。それより同年代の仲間や業界の人間と積極的に交わり、経営的なセンスを身につけて欲しいと」

90歳まで現役で

――息子さん、お幾つなんですか?
 「19歳」
――さっき体が丈夫だと伺いましたが、何歳までやられるご予定で?
 「90歳まで(笑)」