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医学のうんちく/サプリメントの功罪(下)

2016年3月11日
 「フェヌグリーク」は地中海原産のマメ科の1年草で、スパイスとしてカレー粉などに用いられるほか、古来、薬用としても珍重されています。

フェヌグリークとは?

 その成分はジオスゲニンというサポニン、アミノ酸、ビタミンD、アルカロイドなど。ジオスゲニンは性ホルモンの合成を促進させる作用があり、強壮効果があるとされています。
 オーストラリアの研究チームの2011年の報告によると、フェヌグリークを1日600ミリグラム摂取すると血中テストステロンは変わらないものの性欲は高まるとしています。

医学のうんちく/サプリメントの功罪(下)

含有量が大事です

 このようにフェヌグリークにサプリメント効果があることは間違いないようで、実際にフェヌグリークを含有した製品も出回っていますが、私が調べたところ、10製品中7製品に含有量の記載はありませんでした。

南米原産のマカ

 一方、〝天然のバイアグラ〟と呼ばれる「マカ」はペルーのアンデス高地に植生する多年草植物。必須アミノ酸を豊富に含み、インカ時代から滋養強壮に用いられてきました。
 マカも00年、米国の研究チームが動物実験で性行為が盛んになることを報告しているほか、09年にはイタリアの研究チームが1日2400ミリグラムのマカを使用すると軽度のEDが改善することを報告しています。

危険な成分も

 マカは市販の30製品中9製品に含まれていましたが、含有量は100~2000ミリグラムとバラつきがあります。また天然成分をうたった製品の81%にバイアグラなどと同じ成分が微量に含まれていました。
 ニトログリセリンなどの硝酸薬を服用する重度の心臓病のある患者さんが使用すると、致命的な血圧低下が生じる可能性もあります。


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山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業。95年からHawaii州立大学医学部で「雄性細胞の核移植(不妊治療)」について研究。02年に「男子外性器異常の発症における分子生物学的解析」で「とやま賞」受賞。04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。