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Let's know 脳!/認知症と動脈硬化

2015年10月23日
 認知症は「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」に大別されますが、いずれも高血圧や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病に伴う動脈硬化が発生に関与しているとされます。

沈黙の殺人者

 厄介なことに、動脈硬化には自覚症状がなく、心筋梗塞や脳梗塞になって初めて発見されるケースがしばしばです。このため「沈黙の殺人者」という恐ろしい別名を持っています。
 ただ、自覚症状がなくても各種の検査で動脈硬化の状態を知ることはできます。いくつかをご紹介しましょう。

Let's know 脳!/認知症と動脈硬化

血圧脈波検査

 最も簡易な検査が血圧脈波検査で、仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。この検査で動脈の硬さ、詰まり具合、血管年齢などが分かります。
 医療機関によりABI、CAVI、PWVなどの機種が使われていますが、基本原理は同じ。検査時間は5分程度で、すぐに結果が出ます。

頚動脈エコー

 超音波を使い直径10ミリ前後の頚動脈をみる検査で、動脈硬化度の評価の指標として用いられます。血管(動脈)を視覚的にみる最も簡便な検査で、痛みもありません。

脳MRI

 脳MRIでは無症状の脳腫瘍、かくれ脳梗塞などを調べます。同時に脳血管(MRA検査)も調べますが、脳の深部にポツポツと見えるようなかくれ脳梗塞のほとんどは動脈硬化が原因です。

一度は検査を

 動脈硬化は急に発症す病気ではなく、若いころから始まり、40歳を過ぎる頃に症状が現れることが多いとされます。生活習慣病がある方はご自身の血管年齢を調べてみてはいかがでしょうか?


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嶋北 内科・脳神経外科クリニック医師
佐藤 篤
プロフィール
(さとう・あつし)1977年鶴岡市生まれ。2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。山大医学会学術賞、日本脳神経外科学会学術総会会長賞、日本脳腫瘍学会学会賞など受賞。脳神経外科学会専門医。脳卒中専門医。