やまがたの最新水事情
県外から来た人の大半が驚くのが山形の水の美味しさ。山形は「米どころ」「酒どころ」「フルーツ王国」として知られますが、それらの源になっているのも山形の美味しい水です。

美味しさの理由は?
では「♪山形のおいしい水はなぜ、な~ぜ美味しいの?」
調べてみると、山形には数多くの原生林が存在していることが理由と判明しました。この原生林に雨や雪解け水が浸み込み、腐葉土や幾つもの地層をくぐり抜けて澄んだ水にろ過されるため美味しくなるというのです。
六甲の水にも匹敵
特に飯豊山や朝日岳、蔵王にはミネラルが豊富な花崗岩の地層があり、それこそテレビCMなどで美味しい水として宣伝されている六甲山の水と同様、口当たりがよくてまろやかな水になるのだそうです。
高い水道料金
美味しいという評価が定着している半面、「山形の水は高い」とも言われています。実際、日本水道協会(東京)の調べによると、2015年4月1日時点の水道料金は青森に次いで全国2位という高さ!1番安い神奈川の2倍以上というから驚きです。
それでは「♪山形の水道料金はなぜ、な~ぜ高いの?」

人口密度などに起因
これにはいくつかの要因があるようですが、要約すれば①広い面積の割に人口が少なく、配水管などの設備が非効率になる②水を大量に使う大きな工場が少ないため家庭の負担が大きくなる③季節による水使用量の変動が大きい――などのようです。
県内市町村別では
ただ県内の市町村によって料金にはバラ付きがあります。最も高いのは真室川町の5389円、逆に最も安いのは小国町の3326円。山形市は3445円で米沢市と並んで県内2番目の安さです。
水源により料金格差
なぜ同じ県内で水道料金が異なるかというと、水道事業を営む各市町村が豊富な水源を持っているかどうかによって料金格差が生じるんだとか。
小国町は豊富な伏流水、山形市は蔵王ダムや最上川を水源とする見崎浄水場、寒河江川を水源とする西川浄水場などがある半面、真室川町は水源が乏しいんですって。

増える宅配水
そんな水道水事情の一方で、利用が増えているのが家庭に給水用のサーバーを置き、水の入ったボトルを定期的に届けてもらう宅配水サービス。
重たい水を買いに行く手間が省けるということで全国でも、ここ山形でもちょっとしたブームなのだとか。
県内主要ブランドは?
全国では幾つかのブランドがありますが、山形でシェアが大きいのはおそうじ本舗(山形市)などが手がける「クリクラ」と複数の県内業者が手がける「アクアクララ」。
いずれも宅配する水は一般の浄水器では除去できない不純物をほぼ100%ろ過し、カルシウムやマグネシウムなどを加えたミネラルウォーターなのだそうです。
ハワイから直輸入も
山形の宅配水としては遠藤商事(山形市)が一手に扱う「ハワイウォーター」も人気。こちらはハワイ・オアフ島の地下水を仙台港に直輸入し、山形で不純物を取り除いた超軟水のピュアウォーターというのがうたい文句です。

国内天然水もあります
このほか、メガ・ネットワーク(同)の宅配水は静岡、山梨、京都、大分の4つの天然水から選べるのがポイント。
人気急上昇の水素水
最近では水素水なるものも登場! 水素水には抗酸化作用があるとされ、健康や美容にもいいのだとか。水道水に専用の生成器を直結すればたちまち水素水に早替わり。アンチエイジングを目的に購入する女性が多いそうです。
いつでも手軽に
県内で水素水を手がけているのはティスコ運輸(同)、カメイ(仙台市)など。
ティスコの生成器は4種類の高性能フィルターで不純物を除去しながら水素水を生成します。しかも宅配水と同様、冷水と温水が利用できるのも特徴。キャッチフレーズは「いつでも手軽に水素水生活」
排水が酸性水にも!
カメイの生成器は水道水が水素水に変わるだけでなく、排水も酸性水になるというスグレもの。この生成器は全国にある同社25支店のうち山形支店の売り上げがナンバーワンなのだとか。