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芋煮にまつわるエトセトラ

2014年9月12日
 山形の秋といえば何と言っても芋煮会。そこで毎年恒例、山形の芋煮にまつわるエトセトラ。
芋煮にまつわるエトセトラ

芋煮の起源

 諸説ありますが、最も有力なのが江戸時代、最上川舟運の船頭たちが終点の中山町で始めたという説。もちろん当時は牛肉ではなく、自ら運んできた棒ダラと付近で採れたサトイモを煮込んで食べたとされます。
 こうした由来から中山町では「芋煮会発祥の地」を掲げ、9月13日には「第7回元祖芋煮会in中山」が開催されます。

主役はサトイモ

 芋煮の主役は牛肉ではなくあくまでサトイモ。サトイモは熱帯アジアが原産で、日本には稲よりも早い縄文時代に伝わったとか。山地に自生していたヤマイモに対し、里で栽培されることが名前の由来だそうです。

所変われば味変わる

 山形県内陸部は牛肉を入れたしょう油味ですが、庄内地方や宮城県、福島県では豚肉を入れた味噌仕立て。福島県でも会津地方は醤油と味噌をブレンドする「豚汁風」。岩手県の三陸沿岸ではジャガイモに豊富な魚介類が入った醤油味、味噌味もあるとか。

芋煮にまつわるエトセトラ

日本一の芋煮会フェスティバル

 フェスティバル当日は直径6メートルの大鍋「鍋太郎」にサトイモ3トン、牛肉1・2トン、コンニャク3500枚、ネギ3500本、醤油700リットル、日本酒50升、砂糖200キロ、 水6トンを入れ、薪(ナラ材)で3万食分の芋煮を煮込みます。


芋煮にまつわるエトセトラ

● 日本一の芋煮会へ3トン収穫

 「第26回日本一の芋煮会フェスティバル」で使用されるサトイモの収穫作業が6日、山形市落合町の畑で行われ、ボランティアら約240人が約3万食分、約3トンを掘り起した。
 収穫されたサトイモは無農薬で栽培した強い粘り気が特徴の「土垂(どだれ)」という品種。

芋煮にまつわるエトセトラ
 お子さん2人と初めて参加したという山形市在住の武田昌子さん(38)は、「イモをもぎ取るのは思ったより大変でした。でも美味しい芋煮のためなら」と汗を流しながらニッコリ。
 フェスティバルは14日(日)、山形市馬見ヶ崎河川敷双月橋付近で開催される。