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あなたの目 健康ですか?/(74)眼鏡について

2014年5月9日
 眼科の治療で重要なのは眼鏡処方です。

目の調節力がポイント

 眼鏡を処方するうえでのポイントは目の調節力。調節力とは見たいものにピントを合わせる力で、特に近くを見る場合に必要です。調節力は10歳前後をピークに加齢に伴い減少していき、45歳前後で近くを見るのに不足がでてきます。いわゆる老眼の始まりです。

あなたの目 健康ですか?/(74)眼鏡について

老眼を自覚する時期

 ただ、老眼を自覚する時期はその人によります。近視の人は遅く、遠視の人は早く自覚します。特に若いころに1・5~2・0の視力があって眼鏡をかけていなかったという人は実は「隠れ遠視」の場合が多く、老眼の症状を早く自覚します。我慢していると眼精疲労が強くなるので適切な眼鏡処方が必要です。

夕方老眼・週末老眼

 一方、若い世代でも調節力低下の症状を自覚する人が増えています。
 パソコンや携帯電話などの利用が増えた結果、朝は何ともないのに夜になると見えなくなる「夕方老眼」、それが週単位で生じる「週末老眼」といった症状を訴える若者が少なくありません。

症状に合わせて

 大切なことは、それぞれの症状に合わせて眼鏡処方を受けることです。遠近両用が万能というわけではありません。デスクワーク主体であれば中近・近々眼鏡がいい場合もあります。

眼鏡を選んで快適に
 
 若い人には、遠近までいかなくてもパソコンなど近くの作業をサポートするためのレンズを処方したり、携帯画面から出るブルーライトの影響を和らげるタイプのレンズを処方したりもします。
 調節力低下による目の疲れは我慢せず、眼鏡を調節して快適に過ごすことをお勧めします。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。