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医学のうんちく/男女の得意・不得意(上)

2014年4月11日
 一般的知能に男女差はありませんが、得意な分野や得意なことでは性差がみられます。

思考力の方向

 3次元的に物体を回転させた時、あるいは折った紙に穴をあけてその紙を開いた時、それがどうなっているかを考えたりする能力は男性の方が得意です。女性は同じものと違うものを瞬時に見分けたり、物の配置が少し変わった場合にそれに気付くのが得意です。

医学のうんちく/男女の得意・不得意(上)

数学も分野により差が

 数学に関しては、数学的推理能力と加減乗除の四則計算の分野ではそれぞれ性差がみられます。米国のある大学の調査では、数学的推理能力がトップクラスのグループは10対1以上の比率で男性が多い半面、四則計算では女性の方が男性よりも好成績でした。

選ぶ職業にも違い

 数学的推理能力は自然科学の領域において成功するのに重要な因子と考えられており、数学が重視される分野における職業の男女比とかなり相関します。
 ただ数学の成績が優秀でも自然科学を職業として選ぶ女性は男性より少ない傾向があります。

異なる興味の対象

 女性の多くは人間を対象とする事柄に重きをおく傾向が強く、同レベルの才能を持つ男性はモノを対象とする事柄に重きをおく傾向が強いことも自然科学を選ぶ女性が少ない理由の一つと考えられます。

言葉は女性に軍配

 最後に言語に関して。1つの単語から連想される同義語をあげるテストを米国の大学生に行ったところ、女性は男性の成績をはるかに上回る結果が出ました。
 女性は男性よりも言葉の扱いに長けており、語頭や語尾に特定の文字を持つ語をあげるテスト、関連のない語のリストを想起するテスト、意味のある言葉を再生するテストでも優れていました。


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山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業。95年からHawaii州立大学医学部で「雄性細胞の核移植(不妊治療)」について研究。02年に「男子外性器異常の発症における分子生物学的解析」で「とやま賞」受賞。04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。