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ドクター松本の医食同源(81)/熊本宣言2013

2013年12月27日
 日本糖尿病学会は5月、糖尿病合併症予防のための目標値を改定した「熊本宣言2013」を発表しました。

怖い糖尿病合併症

 糖尿病合併症の代表とされる糖尿病網膜症による失明者は年間3000人以上と新規失明者の18%に達します。また糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16000人以上で、新規透析導入者の44%を占めます。
 さらに糖尿病足病変による下肢切断者は年間3000人以上と全切断患者の40~45%と報告されています。それだけでなく、糖尿病に加えてコレステロールが高値の場合、心筋梗塞や脳梗塞を発症する確率は健康な人の10倍とされています。

ドクター松本の医食同源(81)/熊本宣言2013

ヘモグロビンA1c

 これらの合併症を阻止するためには、健康的な食生活(バランスのとれたかたよりのない食事)と適度な運動、肥満の改善が必要です。そして糖尿病の状態が良いか悪いかを判断する数値として「ヘモグロビンA1c(エイワンシー)」が使われます。
 ヘモグロビンA1cは過去1~2カ月の血糖値の平均値。国内外の臨床研究によりヘモグロビンA1cを7%未満に維持することで合併症の出現が抑えられることがわかっています。ただ従来はこの数値を5段階に分けて評価してきた経緯があります。 

7%未満を保ちましょう

 「熊本宣言2013」ではこれを6%未満、7%未満、8%未満の3段階に集約して簡素化したうえで、「あなたとあなたの大切な人のためにKeep your A1c below 7%(7%未満を保ちましょう)」をキャッチフレーズに新基準の浸透を図っていくとしています。
 間もなく2014年。今年ヘモグロビンA1cが7%未満を達成できなかった方は心機一転、頑張り直してみましょう。


ドクター松本の医食同源(81)/熊本宣言2013
ドクター松本の医食同源(70)/「ヘモグロビンA1c」って?
院長 松本 光生
プロフィール

(まつもと・みつお) 1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。