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あなたの目 健康ですか?/(69)糖尿病網膜症

2013年12月13日
 糖尿病といえば最悪「失明」を連想される方も多いでしょう。実際、糖尿病の合併症である糖尿病網膜症は失明リスクが高く、日本では成人失明原因の第2位です(第1位は緑内障)。

失明のリスク

 糖尿病網膜症は初期の段階では自覚症状がなく、かつ、糖尿病と診断されて眼科を訪ねても「糖尿病網膜症は認められません」と診断されるケースがあります。
 ここが曲者!この時に「自分は糖尿病だけど網膜症は大丈夫」と思い込んで放置しておくと取り返しのつかないことになりかねません。

あなたの目 健康ですか?/(69)糖尿病網膜症

5~10年が要注意

 というのも、糖尿病網膜症は糖尿病の罹病(りびょう)期間が長いほど増加してくるからです。糖尿病と診断されて5年未満で糖尿病網膜症が認められるのは14%ですが、15~19年では実に57%に認められるようになります。
 特に糖尿病と診断されてから5~10年が要注意です。最初に眼科で糖尿病網膜症の心配はないと診断されても安心することなく、定期的に眼科を受診することをお忘れなく。

血糖コントロールも大切

 罹病期間にだけ注意していればOKというわけではなく、血糖コントロールも重要です。血糖コントロールの目安として「ヘモグロビンA1c」という数値が使われます。
 この数値で7~9%の人が7%未満にすることにより、5年後までの網膜症発症のリスクを半分に減らせます。9%以上の人なら7%未満にすることで、5年後までの網膜症発症のリスクを4分の1に減らすことが可能になります。
 糖尿病の方はヘモグロビンA1cを7%未満にすることを心がけ、最低でも年1回は眼科を受診して糖尿病網膜症を予防しましょう。


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院長 高橋 義徳
プロフィール

(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。