あなたの目 健康ですか?/(68)ドライアイにご用心
2013年11月8日
肌寒さを感じる季節になりました。寒くなって暖房を使うようになると気になるのがお肌の乾燥と目のドライアイです。
部屋の乾燥と携帯端末
暖房で乾燥した室内でパソコンや携帯電話、スマートフォンを使っていると、目が乾いたり、目がショボショボしたり、逆に涙が止まらないといった症状に見舞われることがあります。そんな時に疑われるのがドライアイです。
暖房で乾燥した室内でパソコンや携帯電話、スマートフォンを使っていると、目が乾いたり、目がショボショボしたり、逆に涙が止まらないといった症状に見舞われることがあります。そんな時に疑われるのがドライアイです。

もはや国民病に
特にスマホが急速に普及し始めた最近、ドライアイや眼精疲労の症状を訴える患者さんが増えています。全国の患者数は2000万人以上との試算もあり、ここまで来ると国民病といっても過言ではありません。
発症メカニズムは?
パソコンや携帯、スマホといった情報端末を見ていると、無意識のうちに瞬きが減ってしまい、目の表面からの涙の蒸発量が増えます。これがドライアイに至ってしまうメカニズム。携帯端末の普及に加え、それを使う時間が以前と比べ大幅に増えているとみられることも見逃せません。
目を温める工夫を
ではこれからの時期、ドライアイ対策はどうすればいいのでしょうか。
ひとつは部屋の乾燥を防ぎつつ、目を温めることです。目を温めるとまぶたにあるマイボーム腺から脂質の分泌が促進され、涙が目の表面から蒸発することを減らしてくれます。目の疲れの回復効果もあるので情報端末を見続ける目には一石二鳥です。
治療薬も有効です
もうひとつは目の表面からのムチンや涙の分泌を増やすタイプのドライアイ治療薬を使うこと。ムチンが増えることで涙の安定性が増して乾燥症状を和らげてくれます。


プロフィール
● (たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。