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ドクター松本の医食同源(78)/橋本病(慢性甲状腺炎)

2013年6月28日
 病名には発見者の名前に由来するものが少なくありません。その中でも日本人の名前に由来して世界的にも認められ、病気になる頻度が高いのが「橋本病」です。

甲状腺の機能が低下

 橋本病は今から約100年前、福岡医科大学(現在の九州大医学部)の橋本策博士が発見したのが始まりと言われています。現在では「慢性甲状腺炎」とも言われますが、同じ病気です。
 症状は主に甲状腺機能低下による症状で、皮膚の乾燥、疲労、悪寒、むくみ、体重増加、声のかすれ、便秘、脱毛など。眠気、意欲の低下、行動の緩慢などもみられ、うつ病や認知症と間違われやすい症状もあります。

ドクター松本の医食同源(78)/橋本病(慢性甲状腺炎)

女性が男性の20倍にも

 橋本病は女性に多く(男性の10~20倍前後!)、40歳以上の女性の10人に1人という統計があります。年齢的には30~50歳代が最も多いとされていますが、小学生や中学生のころに見つかる場合もあります。
 また症状が現れにくく、70~80歳代になって初めて診断される方もいます。

甲状腺エコー検査を
 
 橋本病の診断は、甲状腺の腫大があるかどうかを診ることや血液検査などで行われます。ただ甲状腺の腫大が目立たない人や甲状腺の診察に熟練していない医師の診察だと見逃されることもあり、甲状腺のエコー検査の受診をお勧めします。

血液検査も忘れずに

 また健診での採血検査には甲状腺に関する項目は含まれていません。
 橋本病と診断されても必ずしも甲状腺の機能に異常があるわけではなく、半数以上は正常とされますが、知らない間に甲状腺の機能低下が進んでいる場合もあり、最低年1回の血液検査を受けるようにしましょう。


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院長 松本 光生
プロフィール

(まつもと・みつお) 1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。