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内科 どうしました?/脳梗塞と心房細動

2013年5月24日
 先日、松井秀喜さんとともに国民栄誉賞を受賞された巨人軍の長嶋茂雄終身名誉監督。受賞式典の模様は全国で感動を呼びましたが、右手を終始ポケットに入れたままの姿も話題になりました。

心房が震える!

 あれは脳梗塞(のうこうそく)の後遺症で右手がマヒしているためと思われます。前置きが長くなりましたが、今回は脳梗塞の原因とされる心房細動のお話です。
 心房細動とは心臓にある4つの「部屋」のうち、心房という部屋がブルブル震え、心臓の脈が一定にならない不整脈のことを言います。こうなると心臓内に血のかたまり(血栓[けっせん])が形成され、その血栓が頭の血管に飛んでいくと脳の組織が死んで脳梗塞になります。

内科 どうしました?/脳梗塞と心房細動
未然に防ぐのが重要

 脳梗塞を発症すると治癒しても後遺症は少なからず残ります。本人や家族の身体的・精神的負担は深刻で、脳梗塞やその原因である心房細動は発症を未然に防ぐことが何よりです。
 心房細動そのものを治療することも大切ですが、お勧めはあわせて脳梗塞を予防する治療「抗血栓療法」です。

進歩する薬物療法

 抗血栓治療薬としてこれまで使われてきた「ワルファリン」は、定期的に血液検査で効果を測る必要があったり食事制限(納豆は禁止!)があったりと手間や苦労の多い薬でした。
 これに代わって最近では「トロンビン阻害薬」「Xa因子阻害薬」と呼ばれる新薬が登場、その使い勝手のよさと高い効果で注目を集めています。

医師に相談を 

 薬の値段が高価なのが欠点ですが、今後は広く使われる見通しです。現在はワルファリンを内服中で納豆ぐらい食べたいという心房細動の方、主治医と相談してみることをお勧めします。


内科 どうしました?/脳梗塞と心房細動
内科/インフルエンザ

院長 渡辺 章
プロフィール
(わたなべ・あきら)1996年山形大学大学院卒業。山大病院、長井市立総合病院、県立日本海病院、みゆき会病院などを経て、2012年6月にあきらクリニックを開業。