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ようこ先生のごきげんライフのすすめ/脂肪と炎症(1)

2012年9月28日
 とかく敬遠されがちな油ですが、油を構成する脂肪酸は細胞膜の重要な材料。特に人間が体内では合成できないため必ず摂取しなければならないのが必須脂肪酸です。

2つの必須脂肪酸

 広義の必須脂肪酸といえばリノール酸、アラキドン酸、α(アルファ)リノレン酸です。リノール酸は紅花油やサラダ油、マーガリンに、アラキドン酸は卵黄やサワラに、αリノレン酸は亜麻仁油(あまにゆ)とシソ油にそれぞれ多く含まれます。
 またリノール酸やリノール酸から合成されるアラキドン酸はω(オメガ)6系、αリノレン酸はω3系という脂肪酸に分類されます。

ようこ先生のごきげんライフのすすめ/脂肪と炎症(1)

細胞膜からホルモン

 人間の体を調節するうえで重要なのがホルモン。ホルモンの中でも特定の臓器から分泌されるものとは別に局所ホルモン(細胞ホルモン)と呼ばれるものがあり、スピーディかつデリケートな調節を担っています。
 この局所ホルモンは細胞膜から必須脂肪酸を切り出してつくられるのがポイント。つまり摂取した油の違いが細胞膜の必須脂肪酸組成に反映され、それが局所ホルモンの差異につながり、ついには体を調節する機能の差につながるのです。
 
局所ホルモンの働き
 
 局所ホルモンには図のように3系統あります。
 1系には血管や気管支を拡げ炎症を抑える働き、2系には気管支を収縮させ炎症を促進する働き。3系には炎症を抑制し、血液をサラサラにして2系を抑える働きがあります。
 今の日本人は圧倒的にリノール酸過剰で、リノール酸からアラキドン酸を経て2系の局所ホルモンが作られる流れが主流になっています。


ようこ先生のごきげんライフのすすめ/脂肪と炎症(1)
院長 深瀬 洋子
プロフィール
(ふかせ・ようこ) 1984年山形大学医学部卒業、山形大学大学院医学研究科修了。医学博士。山形大学第二内科、山形県結核成人病予防協会、東北中央病院勤務を経て2009年9月「十日町ようこクリニック」開業。内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医など。