徹底して山形に密着したフリーペーパー

JTB 代表取締役会長 舩山 龍二氏

2008年5月23日
舩山 龍二(ふなやま・りゅうじ)1940年(昭和15年)山形市生まれ。山形東高から東京教育大学(現筑波大学)理学部に進み、卒業後、日本交通公社(現JTB)入社。国内旅行部長、取締役九州営業本部長、常務人事部長などを経て96年に社長就任。2002年から取締役会長。日本ワーキング・ホリデー協会会長、国土交通省の交通政策審議会委員など多数の公職を務めるかたわら、08年5月に山形観光アカデミー学長就任。67歳。
JTB 代表取締役会長 舩山 龍二氏

「もてなしの心」で 目指せ 観光立県

——JTBトップの舩山サンが山形出身というのは心強いですね。

山形の変遷に感無量

 「北山形が生まれ故郷で、姉は今も中山町に住んでる。高校卒業後、進学で上京し、会社時代もついぞ山形勤務はなかったんだけど、さっき久しぶりに七日町通りを歩いて感慨無量だね」

——昔と違いますか?

 「景観が壊れてるね。商店がなくなって駐車場になってるし、飲料やタバコの自動販売機がいたるところにある。15年ほど前までは旅篭町に『後藤又兵衛』っていう、いい旅館があったんだ。あれを取り壊したあたりから七日町はおかしくなったと思うんだ」
 「七日町はホントにいい街だったんだよ。(川西町出身の)井上ひさしも『子どものころは憧れだった』って述懐してる」

増えるインバウンド客

——七日町を含めて山形の今後ですが。

 「やはり観光立県を目指すべきだろうね。都市部への人の流出が進むのはやむを得ないが、これを再び呼び戻すために地方が知恵を絞る時代になってる。誇るべきことに山形は他府県に比べその意識は強いし、観光資源や『もてなしの心』というホスピタリティーでも優れてる」
 「政府を挙げて観光立国を目指しているのはフォローの風だ。小泉政権以来、インバウンド(訪日外国人観光)客数は500万人から830万人まで増えていて、国がこんなに観光に力を入れるなんてボクの46年間のJTB勤務を通してなかったことだ」

「青菜漬け」に涙

——東京暮らしの中で山形を想う時って?

 「これはもうねえ、姉とかが『青菜漬け』送ってよこすのよ、食べ切れないほど。家族は山形の人間じゃないから食べなくて、余るでしょ、それをボクが油いためにするんだ。匂って嫌がられるんだけど、これがまたウマくてね。こういう時がオフクロとか、ふるさとを想う瞬間だね」

——いい話ですね。

結束固い「東八会」

 「あと出身高の山形東ってのが勉強ばっかりでさ、修学旅行もないの」

——ヒドい話ですね。

 「それで『東八会』と名づけた同期が60歳の時に『遅ればせながらの修学旅行に行きたい』って話になって、当時ボクがJTB社長だったから『舩山、何とかしろ』って」
 「で、欧州旅行を企画したらこれが大当たり。それから2回行ったし、来年も行く。東八会は結束固くて、地元では毎月盛り上がってるらしい」

——永遠に「高校3年生」なんでしょうね(笑)