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ドクター松本の医食同源(73)/かくれ脱水

2012年8月24日
 残暑が続いています。まだまだ熱中症には注意が必要です。

熱中症予備軍

 通常、人間は汗をかいて体の内部の熱を発散することで体温を下げますが、その際に体内の水分が大量に失われると脱水症になります。注意したいのは大量の汗をかかなくても皮膚からの蒸発などで失われる水分が増えると気づかないうちに脱水症になるケースがあるということです。
 これは熱中症の予備軍とも言える状態で「かくれ脱水」と呼んでいます。症状としてはめまい、立ちくらみ、足がつる、集中力の低下、食欲不振などです。そのまま放置すると体温が上昇し、頭痛、吐き気、痙攣(けいれん)、意識障害などの熱中症症状が現れます。

ドクター松本の医食同源(73)/かくれ脱水

子どもや高齢者に多く

 かくれ脱水は子どもや高齢者がかかりやすいとされ、小児の場合は発汗を伴わない皮膚からの水分の蒸発(不感蒸泄[ふかんじょうせつ])が多いこと、自分の意思で水分摂取ができないなどの理由が挙げられます。
 高齢者の場合はのどの渇きや暑さを自覚しにくく、かつ発汗による体温調整がしにくいことが理由とされます。またトイレに行く回数を減らしたいため意識的に水分を控えたり、高血圧や心疾患のため利尿剤を服用したりしていることも関係しているようです。

見分ける方法は…。

 かくれ脱水を見分ける方法として(1)手の甲の皮膚を引っ張り、もとの状態に戻るまで3秒以上かかる(2)親指の爪を白くなるまで押し、離してから元のピンク色に戻るまで3秒以上かかる(3)舌が乾燥して赤みが強い(4)手足が冷たい――などです。
 
水分補給が対処法

 対処法としては、発汗やのどの渇きを感じる前に水やイオン飲料を少量ずつ何度も摂ることです。また寝る前や起きてすぐにコップ1杯程度水分補給をすることが勧められます。


ドクター松本の医食同源(73)/かくれ脱水
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院長 松本 光生
プロフィール

(まつもと・みつお) 1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。