夏休みレポート「お盆」って?

レポート(1)
日本独特の行事
お盆はご先祖の霊があの世から帰ってきて私たちと一緒に過ごし、再びあの世に帰っていくとされている日本独特の行事です。
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正式名称は『盂蘭盆会(うらぼんえ)』といって、インド・サンスクリット語の『ウラバンナ(=逆さ吊り)』を漢字で音写したもの。
もともとはインドで始まった「逆さ吊りにされているような苦しい目にあっている人を救う」という仏教行事がはじまりとされ、中国では6世紀に梁の武帝が、日本では7世紀に推古天皇が初めて行ったと伝えられています。
これが祖先崇拝の信仰が強い日本で、以前から行われていた先祖供養の行事などと合体して発展。家族全員がそろって祖先をしのんで尊び、家族同士の絆を確かめ合う行事として変化を遂げました。

レポート(2)
時期はそれぞれ
お盆の時期は地方によって異なります。もともとは7月13日から16日の4日間でしたが、明治になって旧暦が新暦に切り替わり、以来、地方によって時期が分かれるようになったとか。
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山形を含め全国的には8月13日~16日が多数派ですが、東京や横浜では7月盆、岐阜県中津川市や東京の一部では8月1日に行っているようです。
沖縄では現在も旧暦によるお盆が主流なので毎年日程が異なり、年によっては9月にズレ込むこともあるんですって。
レポート(3)
内容も地域性が
行事の内容や風習も様々。例えば8月1日を「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」(地獄の釜の蓋が開く日)と呼んで盆の始まりにしていたり、8月16日を「餓鬼(がき)の首」(閻魔(えんま)さまの縁日で地獄の蓋が開いて餓鬼も自由になる日)」と呼んで大人は仕事を休み、子どもは「地獄の釜の蓋が開くので海に入ると戻れない」という言い伝えにより海水浴を控える地域もあります。
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甲信越や東海地方では仏前に安倍川餅を供える習慣があるほか、長野や新潟の一部では送り火、迎え火の時に独特の歌を歌う習慣があるとか。長崎ではお墓参りに花火や爆竹を撃つ風習があるそうです。
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下に一般的なお盆行事と過ごし方をまとめました。時代とともに簡素化、風化されつつあるようですが、今年は改めて「お盆」のこと考えてみませんか。

