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ようこ先生のごきげんライフのすすめ/腸の感染防御と栄養

2012年7月27日
 実は私たちの口からは毎日、多くの細菌やウイルスが侵入しています。それでも病気や下痢になるのが希(まれ)なのは腸にバリア機能があるからです。

腸粘膜のバリア機能

 第1のバリアは腸の表面を覆うネバネバした粘液。粘液の主成分はたんぱく質で、侵入した有害物を包み込んで排出しようとするほか、粘液に含まれるリゾチーム、ラクトフェリンなどの成分が殺菌効果を発揮します。

ようこ先生のごきげんライフのすすめ/腸の感染防御と栄養

抗体のバリア機能

 第2のバリアは腸管内へ分泌される抗体(IgA)による免疫反応。IgAは腸粘膜の直下に多数配備されているリンパ球の一種から合成・分泌され、個別に細菌やウイルスと結合してその侵入を防ぎます。
 これらのリンパ球は腸の近くで訓練後、血液やリンパに乗って修行の旅をし、最後に戦場である腸に戻ってくるのですが、一連の反応にはビタミンA由来のレチノイン酸という物質が重要な役割を果たします。

大切なビタミンA摂取

 ビタミンAを摂るにはレバーやウナギ、銀ダラなどのほか、体内でビタミンAに変わるベータカロチンを含むカボチャやニンジンもお勧めです。
 ビタミンAの運搬にはたんぱく質、貯蔵庫である肝臓からビタミンAを取り出すには亜鉛が必要。たんぱく質が不足している人や亜鉛を消耗している人はビタミンA不足になりがちです。
 
たんぱく質も忘れずに

 またリンパ球をはじめとする免疫にかかわる細胞や腸粘膜の細胞は魚や肉、卵、大豆などに含まれるグルタミンというアミノ酸を主なエネルギー源にしています。
 腸粘膜は約3日で入れ替わるため多くのエネルギーが必要です。不足しないようにたんぱく質をしっかりと食べるようにしましょう。


ようこ先生のごきげんライフのすすめ/腸の感染防御と栄養
院長 深瀬 洋子
プロフィール
(ふかせ・ようこ) 1984年山形大学医学部卒業、山形大学大学院医学研究科修了。医学博士。山形大学第二内科、山形県結核成人病予防協会、東北中央病院勤務を経て2009年9月「十日町ようこクリニック」開業。内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医など。