徹底して山形に密着したフリーペーパー

半澤鶏卵(天童市)社長 半澤 清彦さん

2012年6月22日
半澤 清彦(はんざわ・きよひこ) 1958年(昭和33年)天童市生まれ。山形南高から専修大経営学部へ。同大を卒業した81年、Uターンして父親が創業した半澤鶏卵へ。2005年から社長。今年2月、市内の2社と取り組む新しい鶏肉加工食品の開発プロジェクトが国の農商工連携事業に認定されるなど積極的な事業展開で知られる。53歳。
半澤鶏卵(天童市)社長 半澤 清彦さん

規模では県外勢に勝てない
 だから付加価値を追求する――

――半澤鶏卵の卵、スーパーでよく見ます。
  
大学を出て家業に

 「親父が個人商店で始めて私で2代目。契約している生産者から仕入れてスーパーとかに販売する卸業で、扱っているのは1日9トン・15万個ほど。県内だと2番目の規模で1割強のシェアがあります」
――卵って10個入り1パックが今だと200円ぐらいだから、1個20 円として1日の売上高300万円!
 「そんなにないですよ(苦笑)。だって1パックの値段とか1個の値段って店頭の話で、私らがスーパーに卸す値段はずっと安いんだから」
 「実は採算的には結構キツい。県外から大手の養鶏業者が絶えず安値で売り込みをかけてきて、最近では県内の同業者間でも価格競争が厳しくなっています」
――へ~え。
 「だから県内の生産者は徐々に減ってますね」
――でも半澤鶏卵といえば「スモッち」!
 
「スモッち」がヒット

 「将来に不安を覚えながら7年前に社長になってまず取り組んだのが差別化でした。試行錯誤の末に味付けした半熟の燻製卵『スモッち』を開発したのが翌年です」
 「設定した小売価格は1個126円と一般の卵の6倍。当初はスーパーはじめみんなから見向きもされませんでした」
 「風向きがかわったのは、きらやか銀行さんから勧められて東京の商談会に参加してから。その商談会で『隠れた逸品』に選ばれ、その直後からメディアで取り上げられたことが大きかった」 
 
メディアで脚光

――メディアって?
 「雑誌だと『クレア』『家庭画報』とか、テレビだと『ライオンのごきげんよう』『ズームインスーパー』とか。それを見た地元の新聞やテレビもこぞって」
 「だから注文はネット経由で全国から。当初は1日500個も売れれば御の字と思ってましたが、今では4~5倍は出ますね」
 「東京銀座の県のアンテナショップ『おいしい山形プラザ』の売れ筋ランキングでは2位です」
――ボクもいただいてますけど、酒のつまみとかにもいいですよね。
 「合うでしょ(笑)」
 
開発努力は続く

――今後の展開って?
 「やっぱり価格競争では県外大手に勝てないので卵の付加価値を高めていきたい。『スモッち』は嬉しい誤算でしたが、それに続くヒット商品の開発が課題ですね」