徹底して山形に密着したフリーペーパー

《おしえて!編集長》 「再生可能エネルギー」って?

2012年6月8日
 原子力発電の安全神話が崩壊する中で、太陽光、風力、地熱などの再生可能エネルギーに注目が集まっています。山形県でも2030年までの新エネルギー戦略をまとめ、県民への協力を呼びかけているんですって。そのあたりの事情、編集長に聞いてみました。
《おしえて!編集長》 「再生可能エネルギー」って?

再生が可能なエネルギーのことなんですよね。

 再生可エネって?

 「そうだね(苦笑)。石油や石炭は化石エネルギーといって、何百万年以上も前に地中に埋もれた生物が燃料に変化したと考えられている。だから簡単に再生なんてできないし、将来的に枯渇する恐れもあるんだ」
 「これに対して太陽光や風力、地熱なんかは自然現象の中から取り出すエネルギーだから地球が続く限りなくならない」
 「それに化石エネルギーと違って二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しないから地球温暖化対策にも有効、つまり環境に優しいってわけだ」

 欠点もあるけど

何だか良いことづくめみだいですけど。

《おしえて!編集長》 「再生可能エネルギー」って?

 「もちろんマイナス面もあるさ。よく指摘されるのは『発電コストが高い』『供給が不安定』『需要をまかない切れない』『広大な土地が必要』『キレイ事を言って今の生活スタイルを変えられるのか!』ってあたりかな」
 「そんなネガティブな意見もあるけど、やっぱ原発がああなっちゃった以上は原発の依存度を下げて再生可能エネルギーにシフトしていくっていう方向性は間違ってないと思うよ、俺は」

 18年後に原発1基分

それで、県がまとめた新エネルギー戦略って?

 「要は再生エネルギーの利用を拡大していくぞっていう意思表示。現在の利用量を2030年までに太陽光で19倍、風力で10倍、バイオマスと中小水力で7倍まで増やす計画だ」
 「これまで県内では利用してこなかった地熱や温泉発電にも取り組んでいく。これらを合計し101万5000キロワット、原子力発電所1基分に相当する再生可能エネルギーの開発を目指している」

原発1基分!?へー!へー!へー!

 「またオーバーなリアクションを(苦笑)」

しかも2030年って言ったら18年後で、そんなに先のことじゃないじゃないですか。
 
 1人ひとりが意識を

 「そうだよ。もちろんメガソーラーみたいな大規模な太陽光発電、風力発電のための巨大風車なんかは大きな会社じゃないと無理。だけど県民1人ひとりが出来ることから取り組んでいかないと目標の達成は難しいだろうな」

《おしえて!編集長》 「再生可能エネルギー」って?

そうですよね。

 導入費を補助

 「そこで県民の利用を促そうと今年度に3億円の予算が組まれてる。対象となるのは太陽光発電設備、木質バイオマス燃焼機器、太陽熱利用装置、地中熱利用空調装置、ガスコージェネレーション、風力発電設備の6つで、一般家庭がこれらの設備を導入した時に補助金が支給される」
 「最も需要が見込まれるのが住宅用の太陽光発電設備で、発電規模1キロワット当たり3万円を補助する。国も3万円の補助を制度化しているほか、県内市町でも助成しているケースがあって山形市の場合もやはり3万円を補助する」
 「一般的な太陽光発電設備は4キロワットが多くて費用は200万円前後。山形市民が導入すれば国、県、市から1キロワット当たり9万円、4キロワットの設備なら合計36万円が補助されることになる」

結構な額になりますよね。

 「そうだね。再生可能エネルギーの全量買い取り制度が7月から始まることもあるし、これを機に導入しようと考えている人は多いんじゃないかな。県でも今回の補助事業全体で2600件の利用を見込んでいるんだけど、半分以上の1600件が太陽光だと予想している」

 一攫千金は無理  

買い取り価格っていくらなんですか?

《おしえて!編集長》 「再生可能エネルギー」って?

 「1キロワット当たり42円。当初見込みより高めに決まったもんだからビジネスチャンスととらえている企業は少なくないんだけど、個人でもいるみたい、『ガンガン発電してひと儲けしてやろう』なんて(苦笑)」
 「それは無理だって。晴れた日ばかりじゃないし、季節による変動だってあるんだから。季節でいうと、発電量は日照時間が短い秋冬は少なくなり、長い春夏は多くなる。ただ気温が上がると発電効率は落ちるから1年で最も発電量が多いのは春になるね」
 「まあ、とにもかくにも導入するとなるとまとまったお金がかかるわけだけど、補助金なんかを活用しながら自然体でやっていけば10年ぐらいで初期投資は回収できるとはいわれてるけどね」