徹底して山形に密着したフリーペーパー

小さな天文学者の会 理事長 柴田 晋平さん

2012年5月11日
柴田 晋平(しばた・しんぺい) 1954年(昭和29年)兵庫県尼崎市生まれ。77年に東北大学理学部卒業後、同大理学研究科博士課程天文学専攻へ。83年理学博士の学位取得後、東北学院大非常勤講師、群馬高専講師などを経て86年に山形大学理学部助手に就任。95年助教授、2002年教授。同年NPO法人「小さな天文学者の会」を立ち上げて理事長に、翌03年に「星空案内人(星のソムリエ)」認定制度を創設して全国への普及を進めている。57歳。
小さな天文学者の会 理事長 柴田 晋平さん

間もなく金環日食!
 壮大な宇宙を感じて下さい――

――いよいよ5月21日は金環日食ですね。
 
日食、正しく鑑賞を

 「日食は山形市だと午前6時23分に始まり、7時39分に欠けた部分が最大になります。これほど大規模な日食が観察できるのは今年を逃すと2030年になります」
 「ただ観察には注意も必要で、長く見続けると日食網膜症になってしまいます。観察用グラスをつけても長時間はダメだし、曇ってると何も見えなくなるのでついつい外しちゃうしね」
 「そんな注意喚起も含め、12日に山大理学部で『まもなく日食!直前講習会』を開きます。正しい観察方法や日食のメカニズムなど星のソムリエが解説します」
――星のソムリエって先生が創設されたとか。
 
山形発「星のソムリエ」

 「おいしいワインを選んでくれるソムリエのように、星空や宇宙のことを身近で教えてくれる人がいれば関心も高まるし、宇宙の存在を感じられれば幸福の価値観も変わってくるはずです」
 「そんな思いで山形発の認定制度を始めて8年。『町内に1人のソムリエ』が目標で、現在は青森から沖縄までの19カ所で講座が開かれ、全国で1600人以上のソムリエが誕生してます」
――研究でも泰斗(たいと)でいらっしゃると伺(うかが)ってます。
 「宇宙のはるか彼方で高速で自転する『パルサー』という小さな天体があって、そのメカニズムを解明したのは世界で私たちの研究室だけです」
――そんな凄い先生が地域で身近な活動をしてくださるのは嬉しいですね。
 
専門分野で地域貢献

 「30代後半で経験したイギリス生活がひとつの転機になりました。当時は不景気でしたが、物質的な豊かさより芸術や地域とのつながりなど精神的な豊かさを求める風土に驚きました」
 「帰国後、同じことを自分の専門分野でできないかと考えたのがNPOの設立や認定制度創設のきっかけです」
 
天文学者は天職

――宇宙の魅力って?
 「やっぱり人間は宇宙の中に存在しているということを実感できるところでしょうか。宇宙に思いを馳(は)せればお金のことや人間関係のことなんて些細なことですん」
 「物心ついた時から星空を眺(なが)めてました。小学校に入っておこづかいを貯めて天体望遠鏡を買い、大きくなったら天文学者になるんだって」
――お話を伺っていると、星好きの少年がそのままオジさんになった感じですもんね(苦笑)