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ようこ先生のごきげんライフのすすめ/コレステロールと動脈硬化(上)

2012年3月23日
 一般には「コレステロールが多い」→「動脈硬化になる」と思われがちですが、厳密には正しくありません。
「善玉」「悪玉」とは?
 
 コレステロールは蛋白質などに包まれて血液中を移動します。よく「善玉」「悪玉」と呼びますが、コレステロール自体に2種類があるのではなく、配達便はコレステロールが多く含まれ密度が低いのでLDL=悪玉、回収便は密度が高いのでHDL=善玉と区別しているのです。今回はLDLが悪玉ぶりを発揮するメカニズムについて説明しましょう。
ようこ先生のごきげんライフのすすめ/コレステロールと動脈硬化(上)

変性しやすい悪玉
 
 喫煙者や高血圧、糖尿病の人などは血管の細胞が傷みやすく、小さな破れが生じがちです。その隙間を修復しようとLDLコレステロール(以下LDL)が中に入り込み、活性酸素で酸化されると変性して役に立たなくなってしまいます。LDLは高血糖による糖化でも変性します。

血管壁に塊が!
 
 LDLが変性すると、それを食べて処理しようと白血球の仲間のマクロファージという細胞が集まってきますが、マクロファージは変性LDLを食べて満腹になり、泡のようになって血管壁にへばりついてしまいます。
 さらに、泡状に変化したマクロファージは細胞を増殖する物質を分泌して大きな塊をつくってしまい、血管の内側にこぶ状の隆起ができて動脈硬化を招きます。

量の多寡では測れず
 
 一般的にはLDLが多いと動脈硬化の危険が高いと考えられていますが、これまでご説明したように、必ずしも量だけではなく酸化や糖化による変性が動脈硬化の引き金になるのです。
 また、LDLが高くなくても後述するHDLが低いと動脈硬化の危険は高くなります。


ようこ先生のごきげんライフのすすめ/コレステロールと動脈硬化(上)
院長 深瀬 洋子
プロフィール
(ふかせ・ようこ) 1984年山形大学医学部卒業、山形大学大学院医学研究科修了。医学博士。山形大学第二内科、山形県結核成人病予防協会、東北中央病院勤務を経て2009年9月「十日町ようこクリニック」開業。内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医など。