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《おしえて!編集長》 お彼岸って?

2012年3月9日
 厳しかった寒さもようやく和らいできましたね。「暑さ寒さも彼岸まで」っていう言葉は有名ですけど、実は「彼岸」ってよく知らないワタシ。例によって編集長に聞いてみました。
《おしえて!編集長》 お彼岸って?

そもそも「彼岸」って?

 彼岸は年に2回、春と秋にあるんだよ。春彼岸は「春分の日」を中日(ちゅうにち)として前後3日の合計7日間。秋彼岸は「秋分の日」を中日にして同じく7日間。この間、仏壇にお供え物をしたり、お墓参りをしたりしてご先祖様を供養するんだね。

  日本独自の仏教行事  

お彼岸の由来は?

 もともとは仏教の行事で、正式には「到彼岸」なんだけど「到」が省かれて短縮されたんだね。
 「彼岸」の文字そのものは「彼(か)の岸」。つまり死後の世界を意味していて、迷いや煩悩がいっぱいの現世(此岸[しがん])と違って悟りの極楽浄土のことを指してる。
 浄土思想では阿弥陀仏がいる極楽浄土は西にあるとされていて、そこで太陽が真東から昇って真西に沈む「春分の日」「秋分の日」が注目されるようになった。
 で、その日に西に沈む太陽を礼拝すれば阿弥陀仏を正面に拝むことになり、あの世にいる祖先を偲(しの)び、極楽浄土(彼岸)に行くことができるとして定着したんだね。
 特に末法思想が流行した平安時代にこの信仰が広まっていって、遂にインドにも中国にもない日本独自の仏教行事「お彼岸」が生まれたと、まあこういうわけだ。

《おしえて!編集長》 お彼岸って?

  一定ではない彼岸の日  
 
「春分の日」「秋分の日」っていつでしたっけ?

 いい質問だね。実は年によって違うんだよ。そもそも「春分の日」「秋分の日」は前年の2月1日に国立天文台が太陽と地球の位置関係によって計算した翌年の暦「暦要項(れいようこう)」で決めているんだ。
 だから、今年の春分の日は3月20日だけど去年は21日。秋分の日は1897年以来ずっと9月23日だったけど、今年は116年ぶりに9月22日になる。

そんな話、やまコミ読んでないとわかりませんよね

《おしえて!編集長》 お彼岸って?

  ちょうど季節の分岐点  

 さて、「暑さ寒さも彼岸まで…」の言い習わしだけど、さすが日本で長年言い伝えられてきた慣用句だけに気象庁のデータでも概ね的を射ているらしい。今年の冬の雪にはほんと参った。お彼岸、早く来ないかね。

ところで編集長、お彼岸前に準備しておくことやお墓参りの「心得」ってありますか?

  仏壇、お墓のお掃除から  

 仏壇や仏具、それからお墓の掃除をしておくことが基本。その上で綺麗になったお墓の水鉢に水を入れて仏花を生け、できれば二つ折りにした半紙を持って行って、そのうえに果物やお菓子、精進料理なんかを備え、最後にお線香をあげる。
 以上の準備が整ったらまずは手桶の水をすくって墓石の上からタップリかけるんだ。それからみんなでしゃがんで合掌し、一礼しましょう。
 お墓参りのタイミングはお彼岸中であればいつでもいいんだって。

《おしえて!編集長》 お彼岸って?

  ぼたもち=おはぎ  

お供え物と言えば「ぼたもち」ですよね。
でも「ぼたもち」と「おはぎ」ってどう違うんですか?

 基本は同じものなんだよ。どっちも餅米とアンコで作ったお菓子なんだから。ただ春のお彼岸にお供えする時は春の花「牡丹」の名を付けて「ぼたもち」、秋のお供えをする時は秋の花「萩」の名を付けて「おはぎ」になったんだね。
 ちなみに、ぼたもちは「こしあん」、おはぎは「粒あん」で作ることが多いんだってさ。

「お彼岸」のことよ~くわかりました。震災から1年、春彼岸には家族全員でお墓参りにいって家族の絆を深めたいと思いま~す。