あなたの目 健康ですか?/(47)花粉症の初期療法
有効性が次第に定着
今回のテーマである「花粉症の初期療法」とは、花粉が本格的に飛散する前から抗アレルギー剤点眼薬をさしはじめて花粉シーズン中の症状を軽減するものです。
ある調査によれば、初期療法を知らない人は63%、反対に知っている人は13%で、まだまだ認知度は低いようです。その一方、知っている人の78%が実際に初期療法を体験し、そのうち80%以上の人が効果を実感しています。つまり初期療法は認知度こそ低いものの、有効な花粉症対策として定着しつつあるのです。

今年の花粉飛散量は?
心配される花粉飛散量ですが、今年は去年より少ないと予想されているものの、去年が記録的な多さだったことをお忘れなく。例年に比べて今年の飛散量が少ないというわけではありません。
症状が出ると…。
花粉症の症状が出てしまうと仕事や勉強に集中できなかったり、コンタクトが装用できなかったりなどで日常生活にも支障がでてしまいます。女性の場合はアイメイクを控えなければならないケースもでてきます。そんなリスクを下げるためにも初期療法は有効です。
そろそろ始める時期
ではいつから開始したらいいのでしょうか? 目安は予想される花粉飛散開始時期の2週間前です。山形を含む東北南部の今年の花粉飛散開始時期は3月5日前後と予想されており、ここから逆算すると2月中旬から開始する必要があります。
そう、そろそろ初期療法を開始する時期なのです。毎年のように花粉症にお悩みのアナタ、繰り返しになりますが「転ばぬ先の杖」ですよ。


プロフィール
● (たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。