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村田先生の消化器系のお話/アルコール性肝障害

2011年11月25日
 これからの季節はお酒とのつき合いが多くなり、ついつい飲み過ぎてしまいがち。飲み過ぎが原因の疾患は多岐にわたりますが、最も知られているのはアルコール性肝障害でしょう。

肝細胞にダメージが

 飲んだアルコールは胃と小腸で素早く吸収され、肝臓に運ばれて分解されます。まずアセトアルデヒドに分解されますが、このアセトアルデヒドが二日酔いの原因になります。アセトアルデヒドはさらに分解されて酢酸になります。
 この分解は肝臓の細胞の中で行われますが、分解に際して肝細胞内の様々な部分に障害を与えます。つまり飲酒するたびに肝臓は細胞レベルで繰り返しダメージを受けることになります。

村田先生の消化器系のお話/アルコール性肝障害

脂肪肝や肝硬変に!

 ダメージが蓄積されていくとアルコール性の肝障害が発生し、採血をするとGOT、GPT、γGTPといった数値が高くなります。これらの数値は飲酒を控えれば改善していきますが、飲酒を継続すれば肝細胞内で中性脂肪が過剰に生成されて脂肪肝になりやすくなるほか、最後には肝硬変に至ってしまいます。
 
節酒・禁酒が1番

 やっかいなのは肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期のアルコール性肝障害の時にはほとんど自覚症状があらわれないことです。このため飲酒を続けて知らないうちに症状が悪化しているというケースが目立ちます。
 左党にとって節酒や禁酒はなかなかツラいものですが、治療法でもっとも大事なのが節酒や禁酒なのです。

1日の目安は?
 
 通常、1日の飲酒量の上限は週5日飲酒して2日は飲酒をしない日を作ったうえで、日本酒なら2合、ビールなら大瓶2本、ウィスキーの水割りなら2~3杯、ワインならグラス2杯。これからの季節、飲み過ぎには十分注意しましょう。


村田先生の消化器系のお話/アルコール性肝障害
村田 光太郎(むらた・こうたろう)

1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。