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村田先生の消化器系のお話/急性肝炎

2011年10月28日
 今回は急性肝炎のお話です。

80%がウイルス性

 肝臓は障害があっても症状が出にくいため「沈黙の臓器」とも呼ばれます。肝臓に広範囲に炎症が生じている状態が肝炎で、肝炎には発症から1~2カ月で治癒する急性肝炎と、6ヶ月以上肝炎が持続する慢性肝炎があります。急性肝炎の原因はウイルス性、アルコール性、薬剤性などがありますが、80%までがウイルス性です。

村田先生の消化器系のお話/急性肝炎

風邪に似た初期症状

 初期の症状は倦怠感、発熱、頭痛、食欲不振などで、どれも風邪の症状に似ているため気づきにくいのですが、その後に黄疸が出てきます。この時になって初めて病院に駆け込む人が少なくありません。
 
診断は血液検査から

 診断はまず採血でGOT、GPTの数値を調べます。これらは肝臓の細胞の中に存在する酵素で、細胞が壊れると血中に出てきます。値が大きいほど壊された肝細胞の数が多いわけです。40位までが正常とされますが、急性肝炎では数100~数1000にもなります。
 ここでの数値に異常が認められればさらに採血で詳しい項目をチェックしたうえ、超音波やCTやMRIなどの画像検査で肝炎の原因や重症度を判定します。
 
安静を保ちましょう

 本来、急性肝炎は治りやすい疾患です。入院して安静にしていれば肝臓の血流が増加して症状は回復に向います。食欲がなければ点滴で水分や糖分を補います。
 
重度の場合は薬物投与も

 大半は薬物を使わなくても改善しますが、肝炎の重症化が予想される場合や劇症肝炎への進展が疑われる場合には副腎皮質ステロイドの投与も行われます。


村田先生の消化器系のお話/急性肝炎
村田 光太郎(むらた・こうたろう)

1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。