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あなたの目 健康ですか?/(42)運転と視力

2011年9月9日
 山形で生活していくうえで私たちと車は切っても切り離せない関係ですが、それだけに交通事故、わけても高齢者ドライバーの事故が多発しているのも実状です。そこで今回は安全運転と視力について考えてみましょう。

運転時の情報は目から

 運転に必要な情報の90%は目を通じて得られています。安全に運転するには良好な視力を保つことが大切です。近視などの屈折異常があれば眼鏡やコンタクトで正しく矯正することが必要です。
 特に夜間の運転は昼間に比べ条件は悪くなります。専門的に言えば、暗視力は明視力に比較して低くなるからです。従って夜間は視力を十分に矯正した状態で運転し、安全を確保する必要があります。

あなたの目 健康ですか?/(42)運転と視力

加齢で視力は低下

 誰もが避けられないのが加齢の影響です。かく言う私自身も恥ずかしながら自覚症状を感じているのですが、加齢により視力(静止視力、動体視力)、調節力などは低下します。最も注意が必要なことは白内障や緑内障、黄斑変性など視力に影響のある病気も加齢とともに増えることです。
 
緑内障と黄斑変性

 仮に白内障だけであれば手術によって視力回復は可能ですが、緑内障や黄斑変性はそうはいかず、手術での視力回復は困難です。
 
40過ぎれば検診を
 
 緑内障は40歳以上の20人に1人、60歳以上では10人に1人に発症するほど多い病気です。
 早期発見早期治療により進行をとめ視力を維持することも可能ですから安全な運転生活のためにも40歳を過ぎたら定期健診を受けることが大切です。

快適な運転生活を

 予防できる目の病気に注意して、屈折異常を正しく矯正することで快適な運転生活をエンジョイしましょう。


あなたの目 健康ですか?/(42)運転と視力

高橋 義徳(たかはし・よしのり)

1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。山形県アイバンク理事。