徹底して山形に密着したフリーペーパー

東北芸術工科大学を愛する会代表 早坂 功さん

2011年8月26日
早坂 功(はやさか・いさお) 1942年(昭和17年)山形市生まれ。山形東高から東京教育大学(現在の筑波大学)教育学部芸術学科に進み、卒業後、岩手大学で7年間助手、講師を務める。山形大学に移り17年間講師、助教授を務め、92年に開学した東北芸術工科大学の教授に就任。昨年3月に退職するまでプロダクトデザイン教育に携わる。現在は同大名誉教授。69歳。
東北芸術工科大学を愛する会代表 早坂 功さん

血税そそいだ芸工大
   その財産を守るのが使命――

――東北芸術工科大学と京都造形芸術大学が統合するって計画、唐突ですよね。
 
唐突な統合計画

 「唐突です。芸工大の場合、6月13日の理事会で事務局から初めて議案として提出され、ほとんど議論もされないまま6月16日にマスコミに発表された」
 「そして7月21日の理事会で正式決定して8月9日に文部科学省に認可申請です。来年4月1日までに間に合わせるためだと言うが、何をそんなに急ぐ必要があるのでしょうか」
――先生は芸工大の開学の時からいらっしゃるんでしたよね。
 「開学2年前の準備段階から関わっています。当時は山形大学以外に4年制大学がなく、『1県1大学』『大学過疎地』からの脱却は県民、市民の悲願でした。県税と市税を合わせて150億円の血税を投じ、苦労の末に全国初の公設民営大学として誕生したのが芸工大です」
 
県民、市民に知らされず

 「それから20年の歳月をかけ、ようやく地域に根ざした大学になりました。当初300人だった定員は今では481人に増え、経営も順調と聞いていました」
――そんな経緯があって、しかも計画では150億円の学校財産が京都側に移るなんて話、ほとんどの県民や市民は知りませんでした。 
 「やまコミさんが取り上げてくれてみんなが知るようになった。ありがたいと思っています」
――県民、市民、みんな怒ってますよ。
 
統合メリットどこに

 「統合のメリット、特に芸工大側のメリットが何も語られていない。教育研究の向上にどう取り組んでいくのか、京都に本部を置いて山形に根ざした大学運営ができるのか、精神は平等だというがそれをどう担保するのか、統合後の財務はどうなるのか…。不透明なところだらけです」
――会としてこれからどうされます?
 「われわれの存在を知ってもらって同志を募りたい。8月12日付けで文科省に統合認可を慎重にしていただくよう要望書を提出しました。県議会や市議会にも請願書を出す予定です」
 
3つの財産・誇り

 「山形には素晴らしいものが幾つもありますが、中でも山形交響楽団、モンテディオ山形、そして芸工大が最大の財産であり、誇りだと言ってくれる県民、市民もいます。その財産を守るのがわれわれの使命です」