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村田先生の消化器系のお話/大腸がん(上)

2011年7月22日
 今号と次号で大腸がんについてご説明します。

大腸粘膜から発生

 大腸がんは大腸粘膜から発生する悪性の腫瘍の一種で、大腸粘膜から大腸内腔へ隆起した状態に発育していきます。粘膜の隆起物はポリープと総称されます。ポリープには良性のものと悪性のものがあり、いずれも次第に大きくなっていきますが、初めからがんであるものと小さいうちは良性でも大きくなるとがんになるものもあります。

村田先生の消化器系のお話/大腸がん(上)

原因は食生活や肥満

 大腸がんの発症は60歳代が最も多く、50歳代、70歳代と続きます。罹患率(りかんりつ)は年々増加傾向にあり、その原因としては高脂肪食、アルコールの長期多量摂取、加工肉(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)の食べ過ぎ、肥満などがあります。
 逆に発症率を下げるものとしては食物繊維、緑黄色野菜、βカロチン、ビタミン、適度な運動などが挙げられます。
 
初期は自覚症状なく

 大腸がんの症状は大腸の部位によって異なります。共通しているのは早期の大腸がんでは全く症状がない点で、ある程度進行しないと症状はありません。
 
部位により症状に違い
 
 右側の結腸(盲腸~横行結腸)では腸の内容物が液状であるため症状が出にくい傾向にあります。がんから少しずつ出血するため貧血になることがあり、貧血の原因を調べていて見つかることも多いようです。
 左側の結腸(横行結腸(おうこうけっちょう)~S状結腸)では腸の内容物が固形化してくるため腹痛を伴う便通異常が症状のことが多く、時には腸閉塞(ちょうへいそく)で発症することもあります。
 直腸ガンの場合は部位が肛門に近いため便に血液が付着する、便が細くなる、下痢と便秘を繰り返す、などの症状が多くみられます。


村田先生の消化器系のお話/大腸がん(上)
村田 光太郎(むらた・こうたろう)

1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。