徹底して山形に密着したフリーペーパー

<荒井幸博のシネマつれづれ> ロック~わんこの島~

2011年7月22日
犬が希望と勇気を
 今年は犬が主役だったり重要な役どころをしめる映画の公開が目白押し。「犬とあなたの映画・いぬのえいが」「わさお」「星守る犬」「犬飼さんちの犬」と続き、7月23日からは「ロック~わんこの島~」が公開される。
<荒井幸博のシネマつれづれ> ロック~わんこの島~

三宅島大噴火時の実話

 2000年8月、三宅島雄山大噴火により全島民が避難した実話にもとづく作品。島で民宿を営む野山一家にやってきた生まれたばかりの子犬はロックと名付けられ、家族同然の存在になるが、全島避難の際にはぐれてしまう。
 ロックを島に置き去りにしたまま野山一家の慣れない東京での避難生活が始まる。さまざまな困難に直面しながらも、一家は再び故郷に戻ってロックと一緒に暮らすという希望を胸に前向きに生きていく。
 「こんな時、俺たちが心がけることは落ち込まないこと」。佐藤隆太演じる一家の主はことあるごとに言う。ロックを思う心と絆がこの家族の大きな支えになっていた。
 
被災地で先行上映
 
 その佐藤隆太と中江功監督が6月19日、本作の上映と被災者を激励するため宮城県石巻相川の避難所を訪れた。映画の中の地震の場面は被災者には生々しく、辛い思いが蘇えるのではないかとの懸念もあったが、観終わった人々は涙を流しながら「元気と勇気をもらった」と感想を口にしたという。
 近年は動物との触れ合いによって内在するストレスを軽減したり、自信を持たせたりというアニマルセラピーが脚光を浴びているが、この話を聞いて映画を通じても動物の効果はあるのかも知れないと思わせられた。

まだまだ続く犬映画

 少し先になるが、10月1日には「ドッグポリス純白の絆」も公開予定で、「犬映画」はまだまだ続きます。実は子どものころに猛犬に追いかけられたことがトラウマになって犬嫌いの私、宗旨替えしようかな。


<荒井幸博のシネマつれづれ> ロック~わんこの島~
荒井幸博(あらい・ゆきひろ)

1957年、山形市生まれ。シネマ・パーソナリティーとして数多くの地元メディアで活躍、映画ファンのすそ野拡大に奮闘中。