徹底して山形に密着したフリーペーパー

トラベル東北 社長 山口スティーブさん

2011年7月8日
山口スティーブ(やまぐち・すてぃーぶ) 1960年、米カンザス州生まれ。オクラホマ州立大学を卒業後、スタンフォード大大学院を経て自民党政治を研究するため85年に東大大学院に留学。87~93年、三菱商事勤務。94年、結婚を機に日本国籍を取得、奥さんの実家である山口建設(最上町)へ。岳父が亡くなって社長を務めるが、2007年に会社を整理し、新たにトラベル東北(同)を設立して社長に。51歳。
トラベル東北 社長 山口スティーブさん

山形は観光資源の宝庫
  情報発信で地元活性化へ――

――5年前最初に会った時「青い目してその経歴で何で最上の土建屋に」って思った(苦笑)
 
入り婿で最上町に

 「CIAのスパイじゃないかと(笑)。よく聞かれるけど、結婚しようと思った相手がたまたま最上町で50年続く建設会社の1人娘。親御さんに猛反対され、許してくれる条件が日本国籍を取って養子になって家業を継ぐことだったのね」
 「それで家業を継いだんだけど、景気の悪化や小泉政権の構造改革で仕事量は先細りに。結局、公共工事に依存している地方の建設業に明るい未来はないと思った」
――知らないうちに旅行業に転身していてまたまたビックリ。
 「取引先や社員に迷惑をかけないうちに家業を閉じて、さて次に何をやるかだったんだけど、もともと旅行は好きだったの。学生時代もアルバイトして何度も海外旅行してたし、商社マンだったから世界を飛び回って仕事してたし」
 
埋もれている観光資源

 「それより何より、山形って風景とか温泉とか観光資源がいっぱいあるのに、その素晴らしさに地元の人が意外に気づいてないでしょ。埋もれた観光資源にスポットを当て積極的にPRしていけば地元の活性化にもつながるんじゃないかと」
――実際、ユニークなツアー商品を次々に企画してるとか。
 「馬の産地にちなんだ乗馬ツアーとか、『奥の細道』をたどる俳句ツアーとか、戦国ロマン・小国城トレッキングとか」
 「大手の駆け足ツアーではなく、山形や最上の魅力を生かした滞在型のツアーで、口コミで人気が広がってるみたい」
 
被災地支援も

 「大震災後は被災地支援を目的にしたボランティアツアーに力を入れてます。平日は無理だけど土日だけでもというボランティア希望者と、支援の手が遅れがちな宮城県牡鹿半島とを我々が結びつけるツアーです」
 「被災地でのボランティア活動を通じてつくづく感じるのは政治や行政の対応の遅さ。やっぱりそこに住む人たちが率先して決めていく必要性があることを同じ東北人として痛感しますね」
 
山形から離れない

――最近スティーブが全国紙や全国放送で取り上げられるようになり、昔から知るボクとしては嬉しいような、遠くへ行っちゃうようで寂しいような…(苦笑)
 「山形から離れないよ。当たり前じゃない、大好きなんだから」