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村田先生の消化器系のお話/ツツガムシ病

2011年6月24日
 唐突ですが、手紙などで相手の安否を尋ねる時に「つつがなくお過ごしでしょうか?」というフレーズが使われますが、この場合の「つつが」の意味をご存じですか?

「つつがない」の語源?

 正しくは病気や災害を意味する「恙(つつが)」ですが、一部には感染症をもたらす「ツツガムシ」に由来し、「ツツガムシに刺されて困っていませんか?」という意味だと誤って解釈している人もいるようです。裏を返せば、それほどツツガムシが恐ろしい存在として認識されているのでしょう。
 ツツガムシに刺されて発症するツツガムシ病は年間400件が報告され、毎年死亡する人もいます。県内でも今年もすでに発生が報告されています。

村田先生の消化器系のお話/ツツガムシ病

「死に至る病」です

 ツツガムシは野山に生息するダニの一種で、ツツガムシリケッチアという細菌を持っています。刺されるとこの細菌が体内に入り、刺されてから6〜18日後に39〜40度の高熱で発症、その2〜5日後に体幹を中心にほぼ全身に赤い発疹が現れます。
 多くの場合、頭痛、悪寒、筋肉痛、全身の倦怠感などを伴います。刺された部分は赤く腫れて刺し口であることが確認できます。重症になると循環不全、呼吸不全、中枢神経症状が出現して死に至るケースがあります。
 
早期発見・早期治療を

 治療にはツツガムシリケッチアに効果がある抗生物質を投与します。大事なのは早く異常に気づいて早期に診断を受けること。診断では刺し口を見つけることがポイントになります。
 
素肌の露出は控えて

 これからの季節は山登りやキャンプ、釣りなどで草むらに入る事が多くなります。ツツガムシに刺されないよう素肌を露出しないことを心がけましょう。


村田先生の消化器系のお話/ツツガムシ病
村田 光太郎(むらた・こうたろう)

1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。