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あなたの目 健康ですか?/(39)疲れ目を科学する(1)

2011年6月10日
 パソコン、携帯メールに始まり、新たに登場した3Dやスマートフォンなどで最近は目に負担がかかる機会が多くなっています。今回は「疲れ目」を科学的に説明してみましょう。
ピント合わせ筋の緊張
 
 図1を見て下さい。これは目のピントを合わせる力(調節力)の状態と、ピントを合わせる筋肉(ピント合わせ筋)の緊張状態を示しています。疲れのない目は近くを見るに従って(右に行くに従って)調節力が上がっていきます。余裕のあるピント合わせ筋は緊張は少なく緑色です。
あなたの目 健康ですか?/(39)疲れ目を科学する(1)

老眼の場合は?
 
 図2は老眼の状態。近くを見ても調節力は上がっていません。つまり自分の目の力ではピントを合わせることが難しいため疲れているのです。
 こんな場合は足りない調節力を補うのが治療になります。遠近、中近、近々眼鏡やマルチフォーカルコンタクトレンズを選択します。

VDT症候群

 図3はパソコンのモニターなどを長時間見続けていたことなどによる「VDT症候群」の目。モニターの距離である50センチより近くを見た時にピント合わせ筋の緊張が急に高まって赤くなっているのが分かります。
 治療は作業環境の整備、緊張を和らげる点眼、調節をサポートするタイプの眼鏡レンズの使用を中心に行います。VDTガイドラインでは単純な打ち込み作業で30分、それ以外の作業でも1時間ごとの小休止が望ましいとされています。

日々是研究…

 このように疲れ目といっても様々な原因があり、その原因に応じた治療が大切です。疲れ目を科学する研究はまだまだ続きます。


あなたの目 健康ですか?/(39)疲れ目を科学する(1)

高橋 義徳(たかはし・よしのり)

1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。山形県アイバンク理事。