徹底して山形に密着したフリーペーパー

<荒井幸博のシネマつれづれ> 被災された方々へ

2011年4月22日
県映画界にも支援の輪

 未曾有(みぞう)の被害をもたらした東日本大震災から間もなく6週間が経過しようとしています。
 
山形県民にできること

 いまだに続く余震や福島第1原子力発電所の動向など不安は消えませんが、被災された方々のことを思うと同じ東北人として、被害が軽微だった山形の私たちが皆さんを支えていきたい思いでいっぱいです。
 そんな思いは県内の映画館や映画興行に携わる関係者も同じで、続々と被災者支援の企画を打ち出しています。

<荒井幸博のシネマつれづれ> 被災された方々へ

無料上映など続々

 鶴岡市まちなかキネマでは4月上旬、被災して県内に避難している人を無料招待、ムービーオン山形も山形市に避難している人を対象に招待券を寄贈しました。
 ワーナーマイカル・シネマズ米沢、イオンシネマ三川では被災地支援募金を募っているほか、フォーラムネットワークも5月1日から2カ月間、入場者1人につき10円を義援金に充てるとしています。
 
被災地にも出向きます

 山形国際ドキュメンタリー映画祭事務局では4月8日から避難所に出向いて無料上映を始めており、23日は米沢市総合文化センター、24日は山形市総合スポーツセンターで実施、上山市や寒河江市でも上映を予定しています。
 上映作品は会場によって異なりますが、24日の山形上映は2度目で、前回は子ども向けだったので今回は高齢者向けの作品を検討しているとか。
 山形県映画センターも沿岸部の被災地周辺に出向いて無料上映会を企画しています。
 
ぜひ復興の活力に

 「たそがれ清兵衛」に代表される藤沢周平作品や「おくりびと」等々、今、山形の映画は全国の注目を集めています。被災者の方々にはここ山形でゆっくり映画を鑑賞していただき、復興の活力を養っていただければと願うばかりです。


<荒井幸博のシネマつれづれ> 被災された方々へ
荒井幸博(あらい・ゆきひろ)

1957年、山形市生まれ。シネマ・パーソナリティーとして数多くの地元メディアで活躍、映画ファンのすそ野拡大に奮闘中。