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ようこ先生のごきげんライフのすすめ/血液検査の盲点

2011年3月11日
 身体に不調を感じて病院に行ったところ、血液検査でも何ら異常が見当たらなかったという経験はありませんか?

基準値は正常値に非ず

 何故こんな事が起こるかといえば、多くの医師は基準値から外れた検査値に注目して病気や臓器の異常を見つけ出します。例えば「γ(ガンマ)—GTP」が高いとアルコールや薬で肝臓に負担がかかっていると診断されますよね。
 実はこの基準値が曲者(くせもの)なのです。基準値は健康と思われる人たちの95%が入る範囲を示したもので、あくまで参考値なのです。決して基準値=望ましい値・正常値ではありません。

ようこ先生のごきげんライフのすすめ/血液検査の盲点

杓子定規の診断は×

 ですから、結果が基準値の範囲であっても必ずしも健康とは限らず、不調を示す人たちがいるのです。逆に、何も症状がなく、食事もおいしく食べられ、夜もぐっすりと眠れ、毎日快調に生きている人は、血液検査の結果が基準値よりもっと狭い理想的な値を示します。
 
隠れた項目こそチェック

 また血液検査にはAST・ALTなどの酵素やコレステロールなど多くの項目がありますが、これらが体内でどのように働いているかまで考えて判断すれば、亜鉛やビタミンBなど様々な栄養素の過不足やそれに起因する異常が把握できます。 私たちの体は化学工場のようなもので、栄養素を使って、エネルギー産生やタンパク質、ホルモンの合成など生きていくために重要な営みを行っています。栄養素のアンバランスは身体の機能の低下や異常をもたらし不調の原因となります。

体内環境を雄弁に

 このように見方さえ変えれば、血液検査は病気になるずっと前から栄養素の過不足を示し、皆さんの体内環境を雄弁に語っているのです。


ようこ先生のごきげんライフのすすめ/血液検査の盲点

深瀬 洋子(ふかせ・ようこ)

1984年山形大学医学部卒業、山形大学大学院医学研究科修了。医学博士。山形大学第二内科、山形県結核成人病予防協会、東北中央病院勤務を経て2009年9月「十日町ようこクリニック」開業。内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医など。