《おしえて!編集長》 脚光浴びる米粉

米粉ブームっていつごろから始まったんですか?
3年前からブーム
「米粉そのものは昔から使われてて、例えば和菓子の原料の『上新粉』は米粉だよね。洋菓子に使われる『リ・ファリーヌ』なんてのも米粉。身近なところでは煎餅(せんべい)も破砕米や米粒だ」
「でも今みたいに脚光を浴びるようになったのは3年前からかなあ。ホラ、小麦の輸入価格が大幅に上った影響で小麦粉を使うパンとかパスタ、カップめんの小売価格も値上がりしたじゃん」
「でもデフレの時代だから値上げすれば売れ行きは落ちる。困り果てた各業界が小麦粉に代わる原料はないかと探したところ、作りすぎで余ってる米に白羽の矢が立ったというわけ」
作られたブームですか?
味覚も向上

「味的には小麦粉製品と遜色(そんしょく)ないケースもあるし、米独自のモチモチした食感がたまらないという評価もある」
「だから大手資本も注目するようになり、家電各社が米粉パンが作れるホームベーカリーを投入したり、ミスドが米粉ドーナツを売り出したり、サンクスが米粉パスタを店頭に並べたり」
全国的な流れは分かりましたけど、山形ではどうなんですか?

県民運動で盛り上げ
「知っての通り山形は米どころだよね。それだけ米余りは深刻な問題なんだけど、米産地の新潟や秋田なんかに比べ取り組みは遅かった。つや姫の売込みで忙しかった面もあるのかな」
「遅れた分、他県と同じことをやっていてはダメという認識から今年1月、生産者や流通業者、消費者で組織する「やまがた米っ粉クラブ」を発足させ、県民運動として米粉の普及・拡大を進めていく計画だ」
「クラブ加盟者は現在577人。これを1000人まで増やし、現在450トンの米粉を2年後に1000トンまで拡大する目標を掲げてる」
楽しみですね。
B1グランプリ目指す
「今後の予定としては、県内在住の奥田政行シェフが推進リーダーになって様々なメニューを開発したり、B級ご当地グルメの祭典『B—1グランプリ』に参加するための商品開発なんかに取り組んでいくらしい」
「余談だけど、B—1グランプリへの参加は『ゲソ天やきそば』が有力候補らしい。『富士宮やきそば』や『横手やきそば』みたいに話題を呼べばいいけどね」