あなたの目 健康ですか?/(35)花粉症対策
今シーズンは猛威?
といいますのも、寒い日が続いているのでつい忘れがちですが、去年の夏は全国的に異常な暑さでした。ここが今シーズンのポイントなのです。
酷暑の影響を受けてスギ花粉は豊作になると報告されており、山形でも今年の花粉飛散量は過去10年平均の倍と予想されています。花粉が大量に飛散すればするほど症状も重くなりやすく、それだけ今シーズンは例年以上に予防対策が重要になっているのです。

3月からでは遅い
花粉が飛び始めるのは山形では3月あたりからですが、関東や関西では早ければ2月上旬、お隣の宮城や福島でも2月下旬には飛散するようになります。高速道路の無料化などで東京や大阪まで遠出したり、仙台や福島に足を延ばす人もいるでしょう。
逆に他地域から山形を訪れる人もいます。こんなふうに人の出入りが活発になることで、3月を待たずとも他地域から花粉症が持ち込まれる可能性があるわけです。
薬剤による初期療法を
花粉症対策にはセルフケアとメディカルケアがあることは以前も取り上げました。花粉飛散の多い今年は特にメディカルケア、中でも初期療法が大切です。つまり薬剤によるケアを花粉飛散前から行って症状を軽くすることが必要なのです。
初期療法の中心になるのは抗アレルギー剤です。抗アレルギー剤は多くの種類があるので自分に合ったものを使うことが重要です。
相談して下さい
花粉症が猛威をふるいそうな今シーズン、気になる方は早めに専門医に相談しましょう。

高橋 義徳(たかはし・よしのり)
1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。山形県アイバンク理事。