徹底して山形に密着したフリーペーパー

山形大学都市・地域学研究所 所長 松尾 剛次 氏

2011年1月14日
松尾 剛次(まつお・けんじ) 1954年(昭和29年)長崎県愛野町(現在の雲仙市)生まれ。1981年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退、同年山形大学講師。85年助教授、94年に東大文学博士の学位を取得して98年に山大教授。この間、プリンストン大、ロンドン大、ニューヨーク州立大などで客員教授も務めた。専門は日本中世史、仏教史。07年から山大都市・地域学研究所所長を兼務。56歳。
山形大学都市・地域学研究所 所長 松尾 剛次 氏

10周年の山大地域学研究所
     山形の魅力再発見に貢献——

——山形にはご縁が?

山形が第一の故郷

 「何もなかったけど先生から行けと言われて。はや30年ですよ(笑)」
——第二の故郷ですね。
 「年数からすると第一かな。山形で結婚して子どもも育ち、雪が多いのが玉にキズだけど、自然や人情は素晴らしいし食べ物は美味しいし」
——仏教史の国内第一人者とうかがいました。
 「いやいや。ただ仏教史の観点から山形をみると曹洞宗が多いね。県内の1400ほどある寺の半分以上がそう。もともと天台宗だったのが変わったらしく、永平寺(福井県)や正法寺(岩手県)あたりの僧が来て布教したようです」
 
仏教史の権威
 
——著書もいっぱいでビックリしました。
 「20冊ぐらいかな。去年も2冊。売れるのかって? そこそこ売れるんだな、これが(笑)。たぶん現代の社会が仏教を欲しているんでしょう」
——所長されてる都市・地域学研究所って?
 「設立は2002年で、簡単に言えば山大の教授陣が学部の壁を乗り越えて民間と協力しながら山形の魅力を再発見していこうというプロジェクトです。バーチャル(仮想)な研究所なので施設はありません」
 
山辺町と連携協定も

 「08年からは山辺町出身の国際法学者、安達峰一郎博士をテーマにした公開講座を開催、これが契機になって山辺町と地域振興や人材育成で協力していこうという連携協定も締結しました」
 「こうした成果をあげつつ研究所は今年が設立10周年。今年2月19日にグランドホテルで記念式典を催します」
——盛況だといいですね。
 「うん。50人ぐらいは見込めるけど、100人は来て欲しいな」
 「あと研究所の運営に当たって賛助会員を増やしていかないと。結城章夫学長からも『独立行政法人だから費用は自分たちで稼げ』ってクギ刺されてるし…(苦笑)」
 
企業回りは苦手?

——白皙(はくせき)の大学教授がそういうのって抵抗あるんじゃないですか?
 「企業にうかがって賛助金をお願いするなんて人生で初めての経験で、そりゃあ戸惑いはありますよ、ハハハ」
——ボクも似たようなことしてますけど、生活かかってますから。
 「この1年で回ったのは30社ぐらいかな」
——それ、たぶん少ないと思います(笑)。
 「……。自分では頑張ってるつもりなんだけどなあ(苦笑)」