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ドクター松本の医食同源(57)/インフルエンザと合併症

2010年12月24日
 今回はインフルエンザとその合併症についてお話します。

高齢者は肺炎に注意

 インフルエンザにかかると震えるような寒気(悪寒戦慄・おかんせんりつ)を感じ、38〜39度台の発熱がみられます。頭痛、のどの痛み、全身の筋肉痛や関節痛などが現れ、咳(せき)や痰(たん)が続きます。ただ症状は一般の風邪より重いものの、早めに治療すれば普通は数日で改善します。
 注意したいのは高齢者や心疾患、呼吸器疾患、糖尿病、腎不全などを抱えている人で、重症の肺炎を合併して数%の人が命に関わる状態まで悪化することがあります。発熱が持続または反復し、咳が悪化して呼吸困難に陥ってしまうのです。

ドクター松本の医食同源(57)/インフルエンザと合併症

ぜひワクチン接種を

 肺炎を合併する原因はインフルエンザウィルス自体の場合もありますが、一般の細菌が原因になることもあります。その中で最も頻度が高いのが肺炎球菌(はいえんきゅうきん)です。
 この肺炎球菌による感染を予防するためのワクチン接種に対しては市町村が助成しており、山形市の場合は75歳以上の方なら4000円の助成金が受けられます。肺炎球菌ワクチンは1回接種すると5年間効果があり、7〜8割程度が予防できるとされています。
 
子どもに多い脳症併発

 子どもに多い合併症にインフルエンザ脳症があります。5歳以下(特に1〜3歳)に多く、インフルエンザにかかって1〜2日以内に発症してしまいます。
 嘔吐(おうと)や下痢、痙攣(けいれん)、異常行動がみられ、急速に意識障害が進みます。全身が出血しやすい状態になることもあります。発症すると30%が亡くなり、25%に後遺症が残ると言われています。 
 
速やかな検査・治療を

 最も重要なことはインフルエンザにかからないように予防接種を行い、かかった疑いがある場合には速やかに検査、治療を受けることです。


ドクター松本の医食同源(57)/インフルエンザと合併症
松本 光生(まつもと・みつお)

1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。