ドクター松本の医食同源(56)/インフルエンザ予防
2010年11月12日
インフルエンザにかからないためには予防接種が重要ですが、予防接種をすれば万全というわけではありません。
大切なのは日常生活
心がけたいのは日常生活から。インフルエンザに限らず、風邪の原因になる各種ウィルスに対する免疫を落とさないことです。その免疫力は疲労、睡眠不足、栄養不良、寒暖の差など各種ス トレスで低下します。こんな時は風邪をひきやすく、かつ長引くことがあります。対策としては規則正しい食事と睡眠をとり、衣服、暖房などはこまめに調整しましょう。

免疫力高めるビタミンC
また古くから免疫力を高めるのに有効とされているのがビタミンC。1日1000〜2000ミリグラム以上が必要で、かんきつ系の果物やカリフラワー、ブロッコリー、ほうれん草、ジャガイモ、サツマイモなどに多く含まれています。体内では保存することができないため、毎食野菜や果物を摂取することをお勧めします。
ビタミンDにも脚光
最近ではビタミンDがインフルエンザや呼吸器疾患の予防に効果があるという海外の研究報告があります。ビタミンDは通常はカルシウムの吸収を活発にして骨を丈夫にするビタミンですが、これが不足している人ほどインフルエンザや呼吸器疾患になりやすいというのです。
ビタミンDはシイタケやきくらげなどのキノコ類や魚(サケ、シラス干しなど)に多く含まれています。また日光浴が体内のビタミンDを増加させますので、天気のよい日に屋外で運動することも重要です。
基本をお忘れなく
このほか、一般的な注意として手洗い、アルコール消毒、うがい、ウィルスを周囲にまきちらさないためのマスクなども基本ですね。

松本 光生(まつもと・みつお)
1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。
1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。