ドクター松本の医食同源(55)/インフルエンザワクチン
今季は3種混合タイプ
今シーズンのワクチンは従来からある季節性インフルエンザ(A香港型、B型)と、昨年世界的に流行した新型インフルエンザに対応する3種混合タイプで、1つのワクチンで3つのインフルエンザに対して予防効果があります。

昨年は新型流感が席巻
昨年流行した新型インフルエンザは、ブタに感染するインフルエンザウィルスが人にも感染するようになったもので、人にはこのウィルスに対する免疫がなかったため世界中を席巻しました。
突然流行したためワクチンの製造が間に合わず、本数が限られていたため、最初に医療従事者、次に感染すると重症化しやすい妊婦や基礎疾患を持つ患者、その後小児、中学生、高校生以上の一般と順次接種対象者が拡大されました。早めの接種を希望しても優先順位でない場合、接種ができませんでした。
供給量は十分に
今年は十分な量の混合タイプのワクチンが製造され、接種を希望する方には、基礎疾患の有無、年齢に関係なく接種できるようになりました。昨年のように「季節性」「新型」と別々に注射する必要もありません。
接種回数は従来と同様13歳以上は1回、13歳未満は2回です。接種することで30〜70%の確率で発症を予防でき、感染しても致命的な肺炎や脳炎などを防ぐことができるとされます。高齢者、小児、基礎疾患のある方は重症化しやすいため予防接種が勧められます。
ただ喘息(ぜんそく)やアレルギーを持っている人は副作用がみられることもあるので注意が必要です。
詳細は県のHPで
接種できる医療機関、その他詳細は県のホームページをご参照下さい。

1985年山形大学医学部卒業。山形県立中央病院勤務の後、2007年5月に松本内科クリニックを開業。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医。