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村田先生の消化器系のお話/大腸憩室症

2010年9月24日
 大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)は文字通り大腸に「憩室」ができる病気です。憩室とは消化管が内側から外側に向かって袋状に突出してしまう状態で、消化管のどこにでも発生しますが、最も発生しやすいのが大腸なのです。

急増している罹患者  

 憩室の大きさは数ミリから1センチほどで、数は1〜2個の場合から多い時には数10個になる事もあります。原因は加齢に伴い弱くなった腸管の部分が消化管内部の圧力の上昇により外側に突出するからとされます。
 ここ数年、罹患者(りかんしゃ)は増加傾向にあり、高齢者では20%にも。通常は自覚症状がなく、注腸造影(ちゅうちょうぞうえい)や内視鏡検査で見つけられますが、問題となるのは大腸憩室が炎症を起こした時、大腸憩室から出血した時の2つです。

村田先生の消化器系のお話/大腸憩室症

大腸憩室炎とは?

 前者は大腸憩室炎と呼ばれ、大腸憩室は炎症を起こしやすく、炎症を起こした場合には腹痛・発熱などの症状が出現します。採血で炎症反応を認め、腹部CTで炎症を伴う憩室を認めれば診断がつきます。

大腸憩室出血とは?

 後者は大腸憩室出血と呼ばれます。症状は出血がわずかな場合は便に血が混じる程度ですが、出血が激しければ下血となります。

治療法は?  
 
 大腸憩室炎の治療は入院して食事を止め、点滴と抗生剤投与を行います。通常はこれで治癒しますが、炎症のために大腸に穴が開いてしまったり、炎症が改善せず膿瘍(のうよう)を形成してしまった場合は手術が必要になる事もあります。 
 大腸憩室炎の治療は大腸内視鏡で止血処置を行います。大腸内視鏡での止血が成功すれば治療は終了ですが、止血がうまくいかない時には手術になる事もあります。


村田先生の消化器系のお話/大腸憩室症
村田 光太郎(むらた・こうたろう)
1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。