<荒井幸博のシネマつれづれ> 夏が来れば思い出す
所在不明の100歳以上の高齢者が70人超に及ぶことが判明して大騒ぎになっている昨今、失礼ながら既に鬼籍の人と思っていたミッチ・ミラーが7月31日に99歳で亡くなったと聞いて驚いた。

懐かしの運動会行進曲
50歳代以上の人の多くがミッチ・ミラー合唱団による映画「戦場にかける橋」の主題曲「クワイ河マーチ」や映画「史上最大の作戦」「大脱走」の主題曲が運動会の行進曲だったのではないだろうか。
ミッチ・ミラー合唱団はシンプルなハーモニーと力強い歌声が魅力で、前出の作品以外にも映画「黄色いリボン」「テキサスの黄色いバラ」などの主題曲を次々と大ヒットさせるなど、1950年代から60年代前半にかけての音楽史に輝かしい金字塔を打ち立てた。合掌。

日航機事故から25年
高校野球の夏の甲子園大会が盛り上がっている。甲子園といえばミッチ・ミラー作品の「黄色いリボン」「クワイ河マーチ」が春の選抜大会の入場行進曲に使われているが、入場行進曲としては故・坂本九の曲が「上を向いて歩こう」はじめ4曲と最も多い。九ちゃんが85年8月12日の日航機墜落事故で落命してはや4半世紀が経過した。
頑張れ! 山形中央高
九ちゃん命日の翌13日、春夏連続出場を果たした山形中央高が甲子園初戦に臨む。対戦相手は松本工(長野)を大差で下した九州学院(熊本)。強敵だが、OBの1人として思う存分力を発揮して欲しいと願うばかりデス。
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米沢出身の名優、故・伴淳三郎の出演作を楽しむ「第5回伴淳映画祭」が9月11日(土)に米沢市市民文化会館で開催される。「続・二等兵物語南方孤島の巻」「喜劇・婚前旅行」 そして坂本九主演「見上げてごらん夜の星を」を上映。良き時代の日本映画に触れてみるのもいいものですよ。

1957年、山形市生まれ。シネマ・パーソナリティーとして数多くの地元メディアで活躍、映画ファンのすそ野拡大に奮闘中。