徹底して山形に密着したフリーペーパー

(社)山形県スポーツ振興21世紀協会理事長 海保 宣生 氏

2006年10月13日
海保 宣生(かいほ・のぶお) 1941年(昭和16年)、東京都生まれ。64年立教大学経済学部経済学科卒業後、住友金属工業入社。建設エンジニアリング事業本部副本部長などを務めた後、96年から2000年まで鹿島アントラーズFC常務。 01年バスケット女子日本リーグ機構専務理事、03年同顧問を経て5月から現職。64歳。
(社)山形県スポーツ振興21世紀協会理事長 海保 宣生 氏

ベスパに2万人を集めたい

――山形にいらっしゃた経緯から教えて下さい。
 「日本サッカー協会の川淵三郎会長から『山形県がサッカーの経営がわかる人材を欲しがっている。君、行ってくれないか』と打診されたのがきっかけでした」
 「正直に言って迷いはありました。首都圏暮らしが長く、当時はバスケットボール女子日本リーグ機構の専務理事も退任して、いわば悠々自適の毎日。一男二女は巣立ち、孫が3人。家内も地元(千葉県市川市)に根付いているし、この年で単身赴任はちょっときついかな、と(笑)」

県民の関心を痛感

――それでも山形行きを決めた。
 「モンテディオ山形は社団法人のプロチームができると聞いていた時から興味がありました。また経営の安定とJ1昇格という2つの目的が明確な組織。鹿島アントラーズ時代の経験がそのまま通用するとは考えていませんが、やりがいのある仕事だと考えました」
 「初のプロスポーツクラブ誕生に寄せる県民の関心が高いのを痛感しています。この期待に応えられるようにしたい」
――経営安定化策は。

観客増に向け率先

 「先ほど言った県民の関心の高さが必ずしも会員数や観客動員数に結びついていない。観客動員増に向けてスポンサーを募って各試合の告知用チラシを配布したり、ファンサービスの一環として選手とサポーターが触れ合う機会を増やしていきたいと考えています」
――チラシ配布は先頭に立って?
 「やってますよ。JR山形駅前とかスーパーの店頭とか。横を向いて受け取ってくれない人もいて、内心、ムッとしちゃいけないと思いながらムッとしちゃうんだけど(笑) でも住友金属で、営業一筋でしたから、現場は大好きです」

(社)山形県スポーツ振興21世紀協会理事長 海保 宣生 氏

J1昇格、基盤強化から

――J1昇格は。

 「ぜひ実現したい。当面は8位という結果を受け止め、10月中に(樋口靖洋)監督の去就問題の結論を下します。長期的には移籍による戦力補強が不可欠ですが、資金が乏しいだけに大規模な補強は難しい。このジレンマを解決するためにも経営基盤の強化が必要です」
 「J1に昇格し、定着するには資金がいる。スポンサーや会員を増やす一方、観客動員増を図っていくつもりです。コアになるサポーターを1万5000人集めればべスパ(べにばなスポーツパーク)に常時1万人の観客が見込める。そうなれば仙台戦やJ1昇格争いでは2万人の観客動員も可能になるのです」