徹底して山形に密着したフリーペーパー

日東ベスト会長 鈴木 俊幸 氏

2007年2月23日
鈴木 俊幸(すずき・としゆき) 1933年(昭和8年)、中国遼寧省大連市生まれ。57年東京水産大学卒業後、日東食品製造(現在の日東ベスト)入社。東根工場長、研究部長、常務などを経て87年に社長就任。94年から会長。日東ベストは96年にジャスダック上場。山形県缶詰工業協同組合理事長、山形労働基準協会会長、山形県環境保全協会会長、山形県商工会連合会会長などを務める。73歳。
日東ベスト会長 鈴木 俊幸 氏

原点に戻り 「おいしさ」を追求したい――

――日本で最初にコーンビーフを製造したのが日東ベストなんですよね。

コンビーフで国内最大手

 「1949年(昭和24年)に始めました。現在もノザキなどのOEM(相手先ブランドによる生産)供給を手がけており、この分野では国内最大手です。このほか山形の特産品であるサクランボや白桃の缶詰、67年からは現在の主力である冷凍食品を製造しています」
――食品製造の立場から国内や県内の景気をどうみますか。
 「端的にいえば、原料調達面ではインフレ、売値の面ではデフレが続いています。原油価格は空前の高値圏にあるほか、BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザなどの影響で畜産物の輸入価格も上がっている。一方で国内での競争は激しく、コストがアップしたからといって値上げは難しい状態です」

景気、回復感乏しく

 「だから売り上げが伸びても利益が伴わない。これは半導体業界などにも当てはまりますが、利益なき繁忙が続いている感じがします。まあ、今が辛抱のしどころなんでしょうね」
 「そんな中で生き残り策を探るとすれば、無駄なものを省いて製造効率を上げることと、顧客が求める新商品を開発していくことでしょうか。商品開発も食の原点に立ち返り、真の『おいしさ』を追求して行く必要があると感じています」
――寒河江商工会会長、山形県商工会連合会会長のほか、公職も多数務められていますね。

公職、頼まれやむを得ず

 「頼まれてやむを得ずというのがほとんど(笑)。寒河江商工会なんて8年近くやらされて、そろそろ遠慮したいと思って定年制をつくったら、周囲から『あんたは別だ』なんて言われて(笑)。まあ、うるさいこと言わないからどの団体の事務局もやりやすいんだとは思いますけど」
――商工会としての課題は?

 「県内の商工会はどこも組織率の低下という問題に直面しています。大都市圏に比べ地方での景気回復のスピードは鈍く、いまだに廃業が絶えない。廃業までいかなくても会費を払ってまで商工会に加盟したくないという経営者が少なくない」

商工会、地域密着で

 「商工会の役割は行政と経済をつなぐことにあり、それぞれの地域に密着しながらこの役割を地道に果たしていくことが求められています」