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村田先生の消化器系のお話/胃がん(上)

2010年3月26日
 今回から「胃がん」のお話をしたいのですが、その前に、そもそも「がん」とはいったいどんな病気なのでしょうか。

そもそも「がん」とは?

 がんは臓器から発生して、放っておけばどんどん大きくなって生命を脅かすようになる場合を言います。その場合はもちろん悪性疾患です。ただ腫瘍(しゅよう)でも、あまり大きくならず、そのままにしておいても問題のない良性の腫瘍もあります。

村田先生の消化器系のお話/胃がん(上)

細胞分裂で増殖

 がんはどのようにして進行していくのでしょうか? まず臓器にできたがんは少しずつ大きくなります。最初は1個の細胞から発生したがんが細胞分裂で増えていき、だんだん大きさを増していきます。
 
隣の臓器も侵す

 さらに大きくなれば臓器の表面に顔を出し、隣接する隣の臓器まで侵していきます。腹部の臓器であれば腹膜(ふくまく)、胸部の臓器であれば胸膜(きょうまく)に広がり、それぞれがん性腹膜炎、がん性胸膜炎になってしまうこともあります。
 
離れた臓器にも転移

 また、がんは周囲へ広がっていくばかりでなく離れた所へも飛んでいきます。血液の流れにがん細胞が入り込んで、離れた臓器まで移動し、そこで大きくなってしまうことがあり、これを転移と呼んでいます。肺や肝臓は特に転移がおこりやすい臓器とされます。がん細胞がリンパの流れに乗ってリンパ節に行き、そこで大きくなる場合はリンパ節転移と呼びます。
 
最後は命を蝕む
 
 このようにがんはもともと発生した部位からだんだんに広がっていき、最後には生命を脅かす存在になっていくのです。


村田先生の消化器系のお話/胃がん(上)
村田 光太郎(むらた・こうたろう)
1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。